「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

二枚の稀少なCD

2014年11月25日 | 独り言

前回のブログで「有山麻衣子」さんのCDについて「現在は廃盤中だ」と記載していたところさっそくメール仲間のKさん(広島)からお知らせがきた。

Kさんは以前のブログで「フォステクスのスピーカー(SLE-20W)を売りたい」と記載していたところ、さっそく申し込みがあり無事商談が成立した方である。

メールの中身は次のとおり。

「以前から気になっていた『有山麻衣子 幻のコンサート』ですがネットでいろいろ検索した結果今年の5月にCD-Rに編集しなおした物が発売 されていました。共同通信社の記事によりますと次のとおりです。

音響アクセサリーなどを展開するインフラノイズ(大阪)は、CDの原盤となるオリジナルマスターと同等の音質をうたう『宇野功芳 企画・指揮 有山麻衣子 幻のコンサート』を、5月初旬に発売する。

                  INFLANOISE CD

・ 品番:INF-5001 ・ 価格/5940円(税込) ・ 制作・販売株式会社インフラノイズ

通常の市販CDが原盤を元に、編集、プレスなどの工程とそれに伴うデジタルコピーや変換処理などを経て作られるのに対して、『有山麻衣子 幻のコンサート』ではこうした量産プレスを通さず、手作業で一枚ずつ収録時間の2倍もの時間をかけてCD-Rに記録していくという工程を採り、ほぼ原盤に近い音でCD化。音質変化、劣化のない形で製作しており、「マスターCDと比較しても、プロの耳でも区別がつかない」(発表資料より)ほどの高音質が得られるという。また音質劣化の要因になるとして、レーベル印刷はされていない。

作品は先に通常のCD化されているが、内容はメゾ・ソプラノの有山麻衣子のリサイタルを収録。企画・指揮には音楽評論家の宇野功芳氏があたり、CD発売当時はクラッシックでは驚異的な約5,000枚のヒットとなっている。

共同通信社の記事は以上のとおりです。
Stereo Sound誌が美空ひばり・石川さゆり・テレサテンなどのマスターCDと銘打ったものを発売していますが有山麻衣子のCD-Rは 24曲入りだそうです。早速手配しました。ご参考まで。」

Kさんのメールは以上のとおりだが、購入されたとしても期待を裏切らない素晴らしい録音と歌唱力には間違いないが、なにぶんにも6000円近い高額商品である。万一、好みに添わないときはお気の毒なので次のような返信メールを送った。

「既に注文されたようですが、まだ間に合うようであれば一度試聴したうえでじっくり検討してみませんか。返却を前提の上でよろしかったら手元にある盤を送付してもいいですよ。」

するとKさんから次のような返信メールが届いた。

「通販先は連休のようで今現在正式受注の連絡メール(銀行口座などの振込先を含む)がまだ来ていませんので正式発注にはいたっていません。『ステサン』のCD-Rは2曲くらいしか入っていなくて8千円くらいでしたので24曲入りならマスターCD音質で妥当かと思った次第です。もし可能であるなら是非送付をお願いします。」

ああ、よかった!どうやら間に合ったようで、さっそく昨日(24日)定形外郵便で丁寧に梱包して送付した。

常に「人には親切に」をモットーにしているが、このブログの愛読者には“ことのほか”親切なのである(笑)。

次に二枚目のCDについて

一昨日(23日)の午後、我が家に試聴にお見えになった近所のYさんが持参されたのが今は亡き「テレサ・テン」のCDと「管球王国Vol・74」。

           

このテレサ・テンのCDはそんじょそこらのCDではない(笑)。

ステレオ・サウンド社の特別限定盤で何と名曲「時の流れに身をまかせ」と「つぐない」のたった2曲が収録されただけなのに価格は8640円(税込)!

なぜそんなに高いのかその理由を明かしてみよう。「管球王国Vol・74」の194頁から抜粋。ちょっとメカニックな内容になるが悪しからず。

「オリジナルスタジオマスターはAMPEXの1/4インチアナログテープである。いずれも保存状態に優れた唯一無二のマスターだ。再生にはスチューダーA820を使用。マスターはドルビーノイズリダクションを使用していたため、ドルビー361を経由させ、dCS904によってA/Dコンバートしたのち、デジタルオーディオワークステーションのSADIEに直接入力。コンソールを経由せずに限界までの可能性を追求したダイレクトな作業となっている。

ディスクは太陽誘電社製プロフェッショナル・オーディオのマスター専用CD-Rを採用。極めて低いエラーレートを実現した、フラット・トランスファー・シリーズの定番CD-Rである。CD-R化においては記録品質の高さを誇るプレクスライター・プレミアム2を使用。吉野謙志エンジニアの手によって一枚一枚が丁寧に書き込まれた。こだわり抜いた全工程がこのCD-Rを極めて忘れ難く美しいディスクにしている。以下~略~。」

以上のとおりだが、ちなみに上記に出てくる「プレクスライター・プレミアム2」は我が家でも「自分で楽しむために!」コピーCDを制作するときには必ず使用しているが、いつも試聴にお見えになるお客さんたちから「原盤と比べてあまり違和感がない」と激賞されるほどの名器である。現在はもう発売中止なので今や我が家の一番のお宝になっている(笑)。

最後に、この「管球王国」では141~161頁にかけて「直熱三極管300B現行生産品14種の聴き比べ」が掲載してあった。

ザット読んでみたが、何とかかんとか言ってみても答えはもう分かりきっている。オリジナルのWE300Bに比べると、ほかのどんな球も所詮は50歩100歩なんだから・・・。

それなのに手をかえ、品をかえ、あれこれ当たり障りのない論評を繰り広げる評論家先生たちの筆致にはほんとうに頭が下がります。どうもご苦労さまです(笑)。

 


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