オーディオ仲間のAさんから「25日(土)に大分市でSPレコードの試聴会がありますよ。」と、耳よりの情報が入った。
SPレコードの78回転の威力、それは昨年の10月に試聴した「うきは市」(福岡県)のKさん宅で充分承知している。けっして広帯域ではないが、密度の濃い音源は現代のオーディオでは得難いものがあった。
これは是非聴きに行かねばならない!
主催者発表による試聴会開催の趣旨は次のとおり。
「一年半ぶりとなりますが5月25日(土)午後3時より第5回SPレコード試聴会を開催いたします。今回のSP盤試聴会は二部構成で第1部はマニア好みの曲、第2部は歌と演奏が中心の試聴会です。
第1部のテーマは「SP in HiFi」で一般的にSP愛好家といえば熱狂的なマニアの懐古趣味なる音響再生と捉えがちであります。
今回は敢えて「ハイファイ」というテーマでSP盤を試聴することにより、エジソン蝋管に始まるオーディオの歴史の中、 “過去に何を捨てて何を追加してきたのか?"を考える機会にしたいと思います。
最良の状態で再生するSP音源は現在のデジタル音源全盛時代でも充分オーディオ的に通用するのか?
最新のオーディオ機器では再生されない実体感のある世界を現出できるのか? をテーマとした試聴を行います。
第2部のテーマは「いつか聞いた歌と曲」で、前回大変好評でした曲を再度見直し ジャズ、クラシック、ポピュラー等の貴重な音源を中心に再生したいと思います。カザルスの「白烏」、ナット・キング・コール、サッチモ、石原裕次郎、美空ひばり、エディット・ピアフ、浜村美智子、他ジャンルを問わず試聴していただく予定で選曲中です。(特別ゲストも只今交渉中!)
自宅のオーディオ装置では体験できない100畳程の広い空間での "古き貴重な音源を豪放な音でゆったりと聴きたい" という欲求から始めた取り組みも今回で5回目を迎えます。お時間の許す限り心ゆくまでお楽しみ下さい。皆さまのご来場をスタッフー同心よりお待ちしております。
「温故知新」(古きをたずねて新しきを知る)という言葉があるが、これはオーディオにもピッタリ当てはまる。
自分の知識の範囲内でオーディオの歴史を大まかに振り返ってみると、「SPレコード時代」 → 「LPレコード時代」 → 「CD時代」 → 「PCオーディオ時代(ハイレゾ音源)」となろうが、再生方式が変わるたびにそれぞれ「失ったもの」と「得たもの」とがあって、その積み重ねで現代に至っている。けっして「得たもの」ばかりではないことに留意する必要がある。
最新のテクノロジーを駆使したPCオーディオがSPレコードの音を全面的に上回っているとは限らないところにオーディオの奥深さ、面白さが存在している。
したがって、こういう古い音源を聴かせていただくことは今後の(我が)オーディオの方向性を探究するうえで願ってもないこと。
当日は駐車場が狭いとのことで大分市のオーディオ仲間のMさん宅に車を置かせてもらい、一緒に連れだって徒歩10分ほどの会場に着いたのが14時50分。
会場とシステムの概要を紹介しておこう。
☆ 会場 お寺の本堂(およそ百畳)
☆ 高域ユニット ALTEC 288B
〃 ホーン ALTEC H1005
低域ユニット WEロンドン 2080H
〃 ホーン ALTEC H110
ネットワーク WEロンドン 純正
プリアンプ Mclntosh C-22
パワーアンプ Mclntosh MC-30
ターンテーブル EMT930
肝心の試聴結果のご報告は次回ということで。