毎日新聞 2025/6/6 地方版 有料記事 1387文字
父の高一生について語る高英傑さん(左)の説明を聞く李逸洋・台北駐日経済文化代表処代表=港区の台湾文化センターで
台湾で1950年代、国民党政権による弾圧で犠牲になった先住民ツォウ族の高一生とその家族の物語を伝える特別展「台湾人権と音楽の継承―高一生、三世代が紡ぐ家族の歌」が台湾文化センター(港区虎ノ門)で開かれている。【鈴木玲子】
ウォグ・ヤタウユガナ(高一生)は08年、日本統治下にあった台湾で、阿里山に暮らすツォウ族の集落に生まれた。台南師範学校に進学し、近代音楽教育に触れ、ピアノの演奏や詩作を好んだ。卒業後は地元の教育所で先住民の子供たちに教えながら巡査を兼務し、農村改革にも尽力した。音楽を愛した一生は自ら作詞・作曲した歌を数多く残している。
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