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<ウポポイ オルシペ>9 シキナとウッシ 儀礼に活用、用途など紹介

2021-02-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞 02/10 05:00
 昨年12月から開催しているテーマ展「収蔵資料展 イコロ―資料にみる素材と技―」は第2期(2月2日~3月21日)を迎えました。今回は、このうち「シキナ」(ガマ)と「ウッシ」(漆)の二つのコーナーについて紹介します。
 「シキナ」では、出入り口や窓にかけたり敷物にしたり、儀礼の場をしつらえるものとして用いてきたござを展示しています。ガマを材料としたござについて、さまざまな分析装置による分析や試みを交えながら紹介しています。
 (ケースに入れずに展示する)露出展示のござ3枚は、「製作者」「製作地」「製作年」が分かるもので、製作技法や伝承経路、資料の地域差や時代性について調査研究したり、資料や技法を復元したりする際に役立ちます。
 「ウッシ」では、一年を通じて行うさまざまな儀礼で用いる漆器を展示しています。漆器と一口で言っても、その種類や形状などはさまざまです。本展示は漆器の全体像について、コンピューター断層撮影装置(CT)画像による構造分析を交えながら展示しています。
 漆器は主に本州方面との交易によって入手したものです。中には和人による製作であるものの、アイヌ民族が使うことを前提とした漆器も見受けられます。
 例えば、儀礼に使うタカイサラ(天目台)やトゥキ(杯)、イクパスイ(酒をささげる祭具)の中には、同じ模様構成で組み合わせになっていると思われるものがあります。漆器は確かに交易品かもしれません。しかし、そこには儀礼という大事な場面で、この三つをひとそろいで用いるアイヌ民族独自の用い方も見られます。
(文・ナアカイ貴規=国立アイヌ民族博物館研究員、写真・赤田昌倫=同研究員)
※「オルシペ」の「シ」は小さい字
※「イコロ」のロは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/509890
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