北海道新聞2025年1月4日 21:26
阿寒湖温泉に戻り、改修されたお堂に安置された樹霊観音像(小川正成撮影)
【阿寒湖温泉】北海道を代表するアイヌ民族の木彫家、藤戸竹喜さん(1934~2018年)の代表作「樹霊観音像」が、生誕90年を記念して胆振管内白老町などを巡回した個展を終え、阿寒湖温泉(釧路市)の正徳寺に戻った。留守の間に改修されたお堂で、観光客らに公開されている。
樹霊観音像は、高さ約1・9メートル。旭川市出身で25歳から阿寒湖温泉を拠点とした藤戸さんが、34歳の時に前田一歩園3代目園主故前田光子さんの依頼で制作。同寺に奉納された。それまでクマだけを彫っていた藤戸さんにとって、転機となった作品だ。
昨年、白老町と旭川市を巡回した「生誕90年記念 藤戸竹喜の世界展」(北海道新聞社など主催)に6~11月に出展され、11月下旬に同寺に戻ってきた。
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拝観は無料で、暗くなるまで。