毎日新聞 2022/9/20 18:00(最終更新 9/20 18:00) 有料記事 1490文字

瀬戸麻由さん=本人提供
広島市の市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)メンバーの瀬戸麻由さん(31)はウクライナで暮らす知人に「無事を祈っている」としか言えない自分にもどかしさを感じている。世界の被爆者と交流してきた経験を踏まえて核廃絶を訴える。【聞き手・宍戸護】
「誰でも核の加害者側になりうる」
ウィーンで6月に開催された核兵器禁止条約の第1回締約国会議を傍聴しながら、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が現地で開いた市民フォーラムで登壇した。核は被害者だけの問題ではなく、その仕組みがある限り、誰でも加害者側にもなりうるという話をした。
11年に、オーストラリアのウラン鉱山の付近で被ばくの影響があるという私と同じ世代の女性と知り合った。ウランは原子力発電のために日本にも輸出され、その電気を使って私たちは暮らしている。彼女は先住民族出身だったが、日本を含めて社会の中で弱い立場の人に、被ばくのしわ寄せがいくことを訴えた。日本の被爆2世、3世の活動や太平洋での核実験についても当事者から話があり、被害や影響について報告された。
私は広島県呉市出身の被爆3世だが、…
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https://mainichi.jp/articles/20220916/k00/00m/040/272000c


瀬戸麻由さん=本人提供
広島市の市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)メンバーの瀬戸麻由さん(31)はウクライナで暮らす知人に「無事を祈っている」としか言えない自分にもどかしさを感じている。世界の被爆者と交流してきた経験を踏まえて核廃絶を訴える。【聞き手・宍戸護】
「誰でも核の加害者側になりうる」
ウィーンで6月に開催された核兵器禁止条約の第1回締約国会議を傍聴しながら、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が現地で開いた市民フォーラムで登壇した。核は被害者だけの問題ではなく、その仕組みがある限り、誰でも加害者側にもなりうるという話をした。
11年に、オーストラリアのウラン鉱山の付近で被ばくの影響があるという私と同じ世代の女性と知り合った。ウランは原子力発電のために日本にも輸出され、その電気を使って私たちは暮らしている。彼女は先住民族出身だったが、日本を含めて社会の中で弱い立場の人に、被ばくのしわ寄せがいくことを訴えた。日本の被爆2世、3世の活動や太平洋での核実験についても当事者から話があり、被害や影響について報告された。
私は広島県呉市出身の被爆3世だが、…
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