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アイヌ文様「ルール必要」 空自機マークや着物、バスの外装で論争 関連団体、民族文化誤発信の指摘

2023-06-04 | アイヌ民族関連
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北海道新聞2023年6月4日 00:02
 アイヌ文様など、アイヌ民族の伝統的な文化を適切に活用するためのルール作りが進んでいない。自衛隊機の尾翼に「アイヌ文様風」のマークを採用したり、着物やバスの外装に使用し、民族文化の誤発信につながりかねないとして論争に発展したケースもある。海外では先住民族の工芸に対する認証制度などを設けて管理する例があるが、国内には先住民族の文化の管理や保護に関する規則は一部地域にしかない。専門家はアイヌ施策推進法に知的財産の保護を定める必要性を指摘している。
 「アイヌ文様の使い方はアイヌ民族自身が決めるべきだ。同意なしに使われてはならない」。道内のアイヌ民族や研究者らでつくるアイヌ政策検討市民会議の代表で、北大大学院のジェフ・ゲーマン教授はこう指摘する。
 航空自衛隊第2航空団(千歳)が昨年12月、アイヌ文様風の柄をT4練習機の尾翼に塗装。第2航空団によると、マークは隊員から募集して選考し、事前に北海道アイヌ協会に相談し「似ているが正式な文様ではないと確認された」という。ただ、アイヌ政策検討市民会議は今年1月に第2航空団にマークの使用停止を求める要請文を出した。

航空自衛隊第2航空団が制定したマーク(第2航空団提供)
 2018年には、大阪市の呉服店がインターネットのフリー素材の「アイヌ文様」を印刷した着物を発売。インターネット上でアイヌ民族の監修なしに和服に文様を入れることの是非などを指摘され、販売を中止した。20年には、胆振管内豊浦町が国のアイヌ政策推進交付金を活用した町内の循環バスの外装に、同じくフリー素材の文様を使用し、一部の文化伝承者が不適切だと指摘した例もある。
 国内では現在、個人・団体が、アイヌ文様を取り入れたロゴなどを特許庁に意匠や商標を登録する例はあるが、文様の使用などに関して統一したルールはない。北海道アイヌ協会も「間違っている文様の配置やアイヌ語の表記を目にする機会はあるが、協会に文様を認証したり間違いを指摘して修正させる権限はない」と困惑する。
 ・・・・・
(金子文太郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/856238/
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