ナショナルジオグラフィック 2025年3月29日
海からすぐに始まる勾配が家々をひな壇のように見せ、ルーネンバーグ旧市街の見事な景観を作り出している。中央の赤い建物は大西洋漁業博物館、右奥に見えるのがセントジョンズ・アングリカン教会だ。 Photo: Destination Canada/Benjamin Johnson
270年前の英国植民都市を彩る、新しい文化
ノバ・スコシア州南東の海岸線沿いは「ライトハウス(灯台)ルート」と呼ばれる風光明媚なエリアだ。ユネスコ世界文化遺産の町ルーネンバーグ旧市街と、州随一の観光名所、ペギーズ・コーブの灯台を訪ねた。(地図はこちら)
州都ハリファックスから1時間半ほど車で南下したところにあるルーネンバーグ旧市街は、1753年、ハリファックスに次いで英国の入植地となった町だ。先住民ミクマクの人々が数千年にわたって暮らしていたこの土地に、近海の豊かな漁場を求めて、まずはフランス、次いで英国からの入植者がやって来た(その歴史は次回に詳しく伝える)。急な勾配もおかまいなしに敷かれた格子状の区画は、英国軍が実際にこの地に入る前に、机上で街路網が設計されたことを物語っている。植民都市の良好な保全状態が評価され、1995年、ルーネンバーグはユネスコ世界文化遺産に登録された。
・・・・・
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/19/031200054/032000002/