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登別・小坂事務局長が現代版「アイヌ文学」発刊

2012-11-15 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2012年11月10日(土)朝刊】
 登別が生んだアイヌ言語学者の知里真志保(1909~61年)の生誕100年を記念し、「知里真志保を語る会」の小坂博宣事務局長(登別市在住)が、真志保の著書「アイヌ文学」に新漢字やふり仮名を付けるなどした現代版を刊行した。同著はアイヌの歴史を学ぶ上で重要な本として知られており、同会では1年掛かりで形になった同書を「知識の無い人にぜひ読んでもらいたい」と期待を寄せている。
 「アイヌ文学」は神謡などアイヌ民族に伝わる口承文芸を細かく解説している。1995年に東京の出版社から発刊された。真志保の姉・知里幸恵(1903~22年)の著書「アイヌ神謡集」の冒頭の有名な一節、「銀のしずく 降る降る まわりに」も紹介している。
 今回の現代版は表紙に真志保の母・ナミが作り現在北海道アイヌ協会登別支部に大切に保管されているルウンペ(着物)を使用。文字を少し大きく変更、旧漢字を新漢字にし送り仮名やルビを付け、拗(よう)音や促音を小文字化、誤植訂正表や年譜を加えた。
 真志保が冒頭「一般の読書人に対してアイヌ文学がどんなものであるかをやさしく解説した」とつづった遺志を継承し、読みやすさに重きを置いたのが特徴だ。
 また、アイヌ学の権威・中川裕千葉大教授が解説を寄せ、大野徹人氏(様似町在住)がアイヌ語表記についての補足を付け加えるなど「学術的に貴重な付録」(同語る会)となった。
 小坂事務局長は「アイヌ文学と聞くと難しくとらえる人もいるが、現代版は読み物としても面白く文学がどのように形成されてきたかを分かりやすく学ぶことができる」と出来栄えに満足の様子。
 10日の「アイヌ文化講演会」(北海道アイヌ協会登別支部、知里真志保を語る会主催)で初披露される。1冊1200円(税抜き)。市内の各書店で購入が可能、道アイヌ協会登別支部でも扱っている。
(粟田純樹)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/11/10/20121110m_05.html
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