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【白老】アイヌ舞踊の世界文化遺産登録に沸くポロト

2009-10-02 | 日記
(苫小牧民報2009年 10/1)
 アイヌ古式舞踊がユネスコ無形文化遺産に登録された。知らせを受け、道内を代表するアイヌ文化の伝承地・白老町で関係者が喜びに沸いている。
 「ホーイーヤー、ホーイーヤー」。ポロト湖のほとりに建つアイヌ民族博物館のチセ(アイヌ民族が住む家屋)に、アイヌ古式舞踊の一つ、クマの霊送りの舞い「イヨマンテリムセ」の歌声が響く。
 チセではほかに伝統楽器「ムックリ」の演奏やツルをイメージした舞い「サロルンチカプリムセ」など数種類の古式舞踊を紹介する公演が毎日行われ、道内外から訪れる修学旅行生や外国人観光客など多くの人々が熱い視線を送っている。
 踊り手の1人、中野巴恵さん(25)は「(登録は)本当に光栄なこと。古式舞踊が注目されるようになり、わたしの中で『もっとうまく踊るために頑張りたい』という気持ちが強くなった」と話す。博物館の踊り手は10代から20代の若手が半数を占めるまでになり、古式舞踊を未来へ伝承する役割が期待されている。
 北海道アイヌ協会白老支部の野本勝信支部長は「(登録は)これまでの地道な伝承活動が実った成果で、大変喜ばしい。若い踊り手たちが頑張っていることも大変心強く、先輩たちと共にアイヌ文化を一層確立したものにしていってほしい」と話した。
 8月にはアイヌ民族博物館や町、観光協会の関係者が中国を訪れ、世界遺産・瀋陽故宮博物院で古式舞踊の公演を行うなど大規模な観光プロモーション活動を展開。年間200万人の入り込みを誇る白老の観光にとって、アイヌ文化は重要な宣伝素材だ。
 白老観光協会の小西秀延会長は「ユネスコ登録で、古式舞踊の世界的認知度は確実にアップする。白老に来る外国人観光客はアジア地域が中心だったが、登録を機に欧米などへも効果的な宣伝ができるのでは」と期待を寄せている。
http://www.tomamin.co.jp/2009t/t09100103.html

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