関東での木造最古の塔である、旧燈明寺三重塔が丘の上にシルエットで立つ。
京都、木津川から移築されてきた。
暮れなずむ空に、鐘の音が聞こえてきそうな、
緑青色の孟宗竹の狭間から茶室が見え隠れする、
何の木かと思ってしまう幹の造形に出会う、
その朽ちた幹から若枝が伸びていた。
一枚、また一枚と落ちていく桜の葉、
その枯れ葉の後に、
もうすでに春を待つかのように葉芽が育っているのに気づく。
目を遠くに向けると、名残の紅葉と尾花が重なって風に吹かれている。
すでに冬枯れの蓮、しかし泥の中、地下茎はすくすくと育っているのでしょうね。
池の水面に映る紅葉を橋の上から逆さに見る、
水面が揺れると、幻想的な世界が現れる。
水鳥が、冬の陽射しを浴びて、動かない。
眠るがごとくの水鳥を後に、門に戻ってくると、江戸菊が見送っていた、御見事。