西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

万緑や 膨張宇宙の 中にゐる

2008-04-20 | 生活・空間・芸術と俳句・川柳・短歌・詩
やや理屈っぽい俳句である。万緑や 膨張宇宙の 中にゐる  とは京大総長の尾池和夫さんの句だ。今日の「NHK俳句」(正木ゆう子選者)でゲストとして出演し、披露していた。尾池さんの解説によると、万緑の森の中にいると、周り中の樹木によって向こうを見通すことが出来ない。宇宙にも無数の星があるので、森のように向こうを見通すことが出来ないように夜空がぎっしり星で満員かというと、すかすかで暗いところが大部分である。これは何故かと言うと、宇宙が光速で膨張していると考えれば(エドウィン・ハップル説)、すかすかに見えてよい。万緑の森に入って、そういう大宇宙のなかにいるのだなあ、と感慨深く思った、とのことだ。解説を聞いて分かる句である。

「大宇宙 新緑の中 われ一人」というのならどうだろう・・・。

尾池和夫さんは、私より1級上、地球物理学専攻、「地球の長い歴史で出来た日本列島や日本海、それによって豊かな四季が出来、日本文化の一つ俳句が生まれた」、と言う。(だから、地球物理学の自分が俳句をするのは自然だ・・・・という訳か)

新聞の大きな字

2008-04-20 | 時論、雑感
大体この4月から新聞の活字が全部ではないが大きくなったようだ。高齢社会も反映しているであろう。私としても、読みやすくなった感じである。他にも紙面編成が色々工夫されている。新聞も日進月歩だな、と思う。

ところで、新聞は、毎朝「新しく見る」のに、何故「新聞」なのだろうか。この言葉は、明治以降につくられたに違いない。『広辞苑』では、最初に「新しく聞いた話」とある。これをみて、一寸考えて、そうなんんだ、と思った。

とにかく「百聞は一見にしかず」ではあるけれども、新聞記者は、まず現場に行って見るとともに「聞かねば」ならない。押えるべき点は、5W1Hである。誰が、何時、何処で、何を、何故(以上5Ⅴ)、どのように(1H)をきちんと調べて書く必要がある。
そして「書かれた」記事を、我々は「見る」のである。

新聞には、新聞記者が「新しく聞いた話」が掲載されているということだな。