今戸人形に限らず、古い産地の人形の古い時代の人形には胡粉の下地の上に更に「きら」(雲母粉)を塗って仕上げてあるものがあります。そのもとというのは「御殿玩具」という練り製の吉祥的な人形を真似したものでしょうか。当てずっぽうで正しいことはわからないのですがそんな気がします。人物の肌もキラがかかっているのも観たことあるように思いますが、白い動物の地肌だとかはよく見ます。
我が家の場合、丸〆猫の嘉永安政風型とか本丸〆猫とか鞠猫、羽衣狆や犬、それと鶏にはキラの地塗りをしています。自分でやってみて感じるのはキラを使う場合には胡粉の地塗りを慎重にして塗りムラがないよう、ムラがあったら胡粉で重ねて塗っておかないとキラがかかってから汚く見えやすいということです。何でなのかわかりませんが、キラは粒子の細かいのを使うので、そのつなぎが表面に露出しやすいのか透けて見えてしまうんですね。そう思います。
キラを塗らない人形でも猫や犬など胡粉の地の面積がたくさん露出する場合はムラがないよう重ね塗りして潰しています。上から他の泥絵具で塗る部分はそんなに神経質にはならないんですが、顔とか白地が露出するところは気をつけています。
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