「新春寒中水泳」とかニュースで見かけますが、もう本当に頭が下がるというか根性ないとできない、って感じですが、ここのところこの時期の割りには気温がやさしい感じだけれど、天気予報では「もうすぐ本格的な寒波が来る」とか。
そんなら「やるなら今でしょ。」という感じで寒中に水簸(すいひ)をしています。最初の画像向かって右が「工事現場からもらってきた粘土をふやかし攪拌するバケツ」左は「右で攪拌させたドロドロ(泥しょう)を篩にかけて不純物を取り除き、沈殿させるバケツ」前回作業したのは11月中だったような気がするので久ぶりに蓋をあけるときれいに上澄みの水が見えます。
左のバケツの上澄みをそーっと抜き取り、沈殿した泥しょうを「第2沈殿バケツ」に移動させ、空にしたところへ右のバケツから篩にかけながら攪拌した新しい泥しょうを溜めて沈殿させます。
沈殿バケツの上澄みを除いて一番濃いところ。風呂用手桶で「沈殿第2バケツ」へ移しているところです。
そのあと右の「掘ってきた粘土を攪拌させるバケツ」に素手で手を入れたのですが、やっぱり手が痺れる。「寒中水泳」の人との根性の違いを痛感するところ、、。我慢してできないので厚手のゴム手袋をして底の泥を攪拌させ、篩にかけながら左の「沈殿バケツ」に移す動作の繰り返しの末、左のバケツが再びいっぱいになったところ。これで蓋をしておくと明日には水位の10分の一くらいに上澄みが現れるはず。
「沈殿第2バケツ」の濃くなった泥しょうを空いた石膏吸水鉢に流し込んだところ。室内で吸水ダスターを下に敷いて石膏が泥しょうから吸った水分を吸収させ、毎日「おむつ」のように水を吸収した「ダスター」を替えていきます。しばらくして表面の水気が引いたら、ストーブを焚いている部屋の隅に移し、乾燥を促すと、、、
粘土っぽく固まってきてクレバスみたいのが走ります。もう少しで鉢から取り出せそうです。来週本格的な寒波が来るまでに、「上澄みの水を除いて沈殿バケツを泥しょうでいっぱいにしておきたいですね。
今年も結構土を使いそうなので今のうちから使える土をキープしたいと思っています。
さて、寒中水泳どころか、寒中の水簸の方が頭が下がるというか根性がないとできないな、と思いました。
なんとなく、型から出して焼いてきれいな色を付ける、というところだけイメージしていましたが、それより前に、何度も水簸して、乾かして粘土にするのですね…。工事現場からもらってくるところから始まるというか、工事現場を探すところから始まるのですね。粘土、材料の用意だけで大変ですね。
我慢せずにゴム手袋使ってください。寒中水泳と違ってお仕事ですから。(^^;)
全く知識がなくて、不思議というか恥ずかしいですが、焼き物の粘土は全体こういう風な作り方をするのでしょうか?
ありがとうございます。いえいえ寒中水泳って全身ドボンじゃないですか。やっぱりあちらが根性です。これまでいろいろな人から「買った粘土でいいじゃん」みたいなこと言われたことあるんですが、昔の今戸人形を昔のように再現するには昔のストーリーのように、そこの土があったから始まったみたいのを追体験しながら作るということが自分では意味のあることだと思ってます。本格的な焼き物については修行してませんし、粘土屋さんからいろいろな種類の粘土を買って使うことができるようですが、中には自然の大地から採土してブレンドして作る人もいるようです。それには多大なテストピースを作ったり一晩ではできない、中島みゆきさんの歌みたいな努力と探究心が必要なのではないでしょうか。