東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

和田稲荷の鉄砲狐

2018-11-26 07:19:12 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 昨年の今頃を思い出せば、何倍も大変だったことを思い出します。被官様の件の巫女さまから言われていた数をぎりぎり揃えて急いで納め、これから干支や羽子板市向けの人形に取り組まなければ、、というところで巫女さんから9月に聞いていない数を急に言われて途方に暮れ、そうため干支向けに素焼き貯めしておいた「洋犬のぴいぴい」をほとんど際に間に合わせることができなくなった憶えがあります。

 今年は被官さまはくびになったのでその分これから先の準備には余裕があることを期待していたし、じっくり取り組めると思っていたところ、そうでなくなって再び焦っています。数としては被官さまの比ではありませんが、高崎市内の「和田稲荷」さまから秋口になって期限付きのご依頼があったからです。11月下旬の理想の作業進行としては、干支と羽子板市に専念して万全を期したいところ。昨年は「和田稲荷」さまへのお納めは1月10日頃と言われていたので、羽子板市が済んで、王子の狐の行列向けの準備と並行して準備できたのですが、今回は羽子板市前の期限ということで、お受けしたからには、しっかりお納めしなければとゆうべやっと完成はさせました。ここの鉄砲狐は今戸の狐から型どりしたものが摩耗して顔の尖りのなくなった形状で神社さまのご希望で昔の調子で、ということで作っています。ワイルドさを意識していますがどうでしょうか。

 赤の部分は古式を残す鉛丹のようなオレンジ色。鉛丹自体は使用できないので、洋画用のピグメントの「カドミウムレッドライト」と水干絵の具の「橙黄」とを混ぜ合わせた色で塗りました。これらを急いで発送して干支や猫類など間に合うよう頑張りたいです。