東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

箱根山の向こうへ、、。

2018-07-31 10:45:38 | 日々

 昨日は何年かぶり(おそらく奈良博の「白鳳展」以来)に東海道新幹線に乗って箱根山の向こうにでかけてきました。うちの親戚は山形県と青森県とか東日本に集中しているせいか、東海道新幹線乗って出かけるということはこれまでの人生を振り返ってみても指折り数えられるくらいしかないので新幹線ホームに立つ、車内に入るだけでもどきどきします。夏目漱石の「坊ちゃん」の中で主人公が松山に赴任するにあたって「きよ」に別れを告げるところで箱根の山の向こうですか? おみやげに「越後の笹飴がたべたい」といったやりとりがあったようなおぼろげな印象がありますが、「きよ」同様自分にとっても箱根の山の向こうというのは経験の少ない未知の土地という感じです。

 十五夜さんを家に置いて外で夜を越すことはしたくないので一日で往復の強行軍。目的は静岡在住の郷土人形や玩具の愛好家Hさんのお宅にお邪魔して、今後手掛けてみたいもののお手本を見せていただいたり採寸、いろいろな方向から立体を把握できるように360度方向から写真の撮影をさせていただくためでした。現地の地理とかいろいろわからないのでこれまで東京でしばしばお世話になっている吉徳にいらっしゃったH氏と雪だるまの会のA氏も現地合流で同行していただきました。

 多摩川、相模川、酒匂川を渡り、箱根山の向こうに抜け、富士川を渡って静岡へ、空気の色というのか、東海の光の色の見え方が東京とはちょっと違うような、「思えば遠くに来たもんだ」的な感じがありますね。静岡についてからお宅に伺うまえに、市内のローカルなところで食事したり、「おでん」を煮売りしている店をはしごして味見したり、浅間神社の境内を始めて参拝させたもらってからH氏のお宅にお邪魔してお願いしていたものを見せていただきました。これまで蒐集されてきた品々の質と量にびっくり。5時間以上いろいろ見せていただいたり、教えていただいたり、あっという間でした。駅まで車で送っていただき、H氏もA氏も在来線で上り方向で戻られるということなので、帰る前に、駅構内の居酒屋をはしごして積もるお話であっという間に夜10時前。シンデレラ状態でお世話いただいたお二人にお礼申し上げてひとり上り新幹線で東京へ。赤羽に着いたのが0時前。家に帰ると十五夜さんが待ち兼ねたという表情で見上げていました。

 いろいろなところを見てまわったのですが、ぼんやりしていて現地で画像を撮るのを忘れていました。帰りの新幹線に乗る前の駅構内の居酒屋での様子。名物の「生しらす」「黒はんぺん」「桜えびのかき揚げ」そして「おでんの黒はんぺん」とハイボール。

おでんの「黒はんぺん」は日中、浅間神社の近くのおでんやかき氷の店をはしごして食べ、駅構内でも食べ、たくさんたべましたが、はんぺんを製造するところによって微妙に厚さが違うとか店によって味付けが違うようです。おでんを煮売りする店が町のあちこちにあり、必ずしも呑み屋という感じではなくて、甘味処と駄菓子屋でオトナ向けのアルコールもある、といった開放的なお店が多く、子供は小遣いを握りしめて一本80円とかの串さしてあるおでんをよそって鰹節の粉を振って食べたり、お稲荷さんのようなもので食事している人もいるなど、敷居の高くないサンダル履きで入れる店といったところが多くあります。町のソウルフードという言葉がありますが、静岡風のおでんというのは、急に付け焼刃で考案されてB級グルメというのとも違う、もともと生活の中に根付いた食べ物のようです。あとかき氷が雪のように極め細かくてしっとりしておいしかったです。

 お手本にしたいものをたくさん画像に撮ってきたので、これからそれらを観ながら原型作りに取り組んでいきます。