東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

干支の申(猿)づくり①(素焼き窯出し)

2015-11-28 12:02:25 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 ♪時間よ止まれ~♪という矢沢永吉さんの楽曲がありましたが、今現在とにかく時間が止まって欲しいという心境です。もう12月になっちゃうの?早過ぎという感じです。やることがいっぱいあるのに手が追いつかないのがもどかしい。

 普通干支の飾りや人形置物を作る家だったら早いところで9月下旬から10月には出荷しているのが、この時期に素焼きしているというのが我が家の常。でもどうしても他のものとの兼ね合いでこうなってしまうんですよね。せめて11月中に干支の一部を素焼きまでできているというだけましかもしれません。

 100℃以下にまで炉内が冷めたのを確認してから種類に分けながら取り出します。

 素焼きできている干支の申(申)は現状では「御幣猿」の「左手持ち」と今回起こした「右手持ち」の2種類。伝世している「市川梅次郎」作(昭和4年頃まで今戸町内で作っていたという)または「人形屋勇次郎」作の(梅次郎の師匠で明治の末頃まで今戸町内の林檎畑というところで作っていたという)御幣猿は左手持ちが圧倒的に多いですが、中には右手持ちのもあり、古い彩色(群青の袖なし)ので同じサイズで左右揃っているものもあるので実際対として飾ったこともあったのだろうかと思われますが、必ずしもシンメトリーに対にして飾ったとも言えないくらい左手持ちが圧倒的に多いので単体でもよかったのかな?とも思います。有坂与太郎の著作によれば、柴又帝釈天の門前で「はじき猿」や「木彫りの猿」なんかと一緒に売られていたものらしいです。干支に向けて他にも遺跡からのお手本にしたものをやりかけています。それと出来心でぴいぴいの型もやっと起こして抜き出しはじめていますが、際に間に合うかどうか、、、。