生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1388 ・日本の右傾化を加速する安倍氏の総裁就任 

2012-09-27 06:56:27 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信1388(120927)をお届けします。

・日本の右傾化を加速する安倍氏の総裁就任

 安倍晋三氏が昨日9月26日、自民党の新総裁に選出されました。選出後のあいさつでは、「強い日本をつくる」と決意を述べました。

 「美しい日本、強い日本」は安倍氏の根幹の政治姿勢です。具体的には「憲法改定をめざす」としています。「集団的自衛権の行使を可能にすることで日米同盟を強化する」「領土は断固守り抜く」「いわゆる従軍慰安婦問題に関する河野談話は見直す」「原発は維持・推進」です。ナショナリズムをあおり、日本をさらに右傾化させる考え方です。

 安倍氏の新総裁選出を本日の大手紙はどう受け止めたか。読売新聞は、社説で「いずれも妥当な考え方である」と高く評価。そのうえで、「TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加を進めよ。安全な原発は活用することを打ち出すべきだ」と尻を叩いています。

 他方、朝日新聞の社説は、「ナショナリズムにアクセルを踏み込むような主張は、一部の保守層に根強い考え方だ。だが、総選挙後にもし安倍政権ができて、これらを実行に移すとなればどうなるか。大きな不安を禁じえない」と懸念を表明しました。

 安倍氏は、野田政権とは対決色を強め解散・総選挙へ追い込んで、政権を奪還する考えです。しかし、安倍氏が政権を奪還できたとしても、そこに明るい希望は感じられません。安倍氏には、ソフトパワーを発揮する断固とした決意が見られません。薫り高い文化の発信力や知恵が感じられないのです。物理的な力への信奉が前に出過ぎています。つまり、本質的には暴力的なのです。

 東シナ海を、そして日本海を、「平和の海」にしたいものです。そのためには日本に眠っている知恵を結集し、あらゆるチャンネルを使って話し合いを重ね、人的交流や経済交流を通じて、相互信頼の空気を醸成し、問題のもつれをほぐしていく努力を粘り強く継続すべきです。しかし、現在はマスメディアを含め、嫌中国、嫌韓国の空気をあおり、安っぽいナショナリズムに自己陶酔しているようにみえます。

 政治家は、国民の税金から報酬を得ていながら、なぜ国民の声を大切にしないのでしょうか。