おはようございます。
生き生き箕面通信1363(120903)をお届けします。
・「尖閣」「竹島」「北方4島」は共同管理で
緑の党は、「竹島、尖閣諸島問題は『奪い合い』から『共に保全』へ」と
主張する共同代表談話を発表しました。
東京都の石原知事は、「尖閣諸島は日本固有の領土という立場であり、
実行支配をより明確にするため、都が島を購入する」として、昨日9月2日
には洋上から現地調査を実施しました。日本の漁船などが台風などに見
舞われた時に避難する船だまりなどを建設する計画のようです。実際に
工事が行われるようになれば、中国は黙っていないでしょう。「尖閣は中
国の核心的利益」といっているのですから。中国政府が何もしなければ、
国内の反政府デモが一気に噴き上がるのは確実です。
紛争地の対立を感情的にあおらないためには、棚上げして静かにしてい
るか、そうでなければ「共同管理」の方向しかないのではないでしょうか。
いま、ヨーロッパはEU(欧州連合)が一つの大きな政治・経済圏として
世界の動きに重要なプレーヤーを演じています。EUの源流は、ドイツと
フランスの「欧州石炭鉄鋼共同体」です。独仏両国はルール地方の石炭
資源をめぐってしばしば戦争を繰り返してきたのですが、その愚を終わら
せるため、両国を中心とする「共同管理方式」に移行することとし、60年
前の1952年に欧州石炭鉄鋼共同体を設立しました。
それを発展させて、1957年に「欧州経済共同体」へ。そして20年前の
1992年に「欧州連合」へ進化しました。通貨すら単一の「ユーロ」としまし
た。さらに政治統合を進め、単一の国のような形を模索しています。EU
の中では、国境の意味がきわめて薄くなっています。域内の国へ移動す
る場合は、航空機を使うにしろバスにのって出かけるほどの手軽さです。
もともと国境というものは、ナポレオンによる欧州支配の過程で厳しく
認識されるようになりました。そして近代国家と資本主義が発展し、「帝
国主義」国家間の領土獲得競争が激しくなったのでした。その反省もあ
って、EUが誕生したともいえます。
世界をまたにかけるグローバル企業が活躍する時代。すでに国境は
制約条件になっています。資本の移動は、パソコンのクリックひとつで
瞬時に世界を駆け巡ります。いつまでも国境にこだわり続けるのではな
く、共同で管理し、共同で開発する「ウイン・ウイン」の関係が求められて
います。将来は国連を発展させ、世界統一政府とする構想もあります。
「1ミリたりとも譲ることはない」と力んでいるばかりでは、不幸なことにな
りかねません。
*お詫びして訂正します。先日の「箕面通信」1356号で、「八木啓代」さん
を「八代啓代」と表記していました。ごめんなさい。
生き生き箕面通信1363(120903)をお届けします。
・「尖閣」「竹島」「北方4島」は共同管理で
緑の党は、「竹島、尖閣諸島問題は『奪い合い』から『共に保全』へ」と
主張する共同代表談話を発表しました。
東京都の石原知事は、「尖閣諸島は日本固有の領土という立場であり、
実行支配をより明確にするため、都が島を購入する」として、昨日9月2日
には洋上から現地調査を実施しました。日本の漁船などが台風などに見
舞われた時に避難する船だまりなどを建設する計画のようです。実際に
工事が行われるようになれば、中国は黙っていないでしょう。「尖閣は中
国の核心的利益」といっているのですから。中国政府が何もしなければ、
国内の反政府デモが一気に噴き上がるのは確実です。
紛争地の対立を感情的にあおらないためには、棚上げして静かにしてい
るか、そうでなければ「共同管理」の方向しかないのではないでしょうか。
いま、ヨーロッパはEU(欧州連合)が一つの大きな政治・経済圏として
世界の動きに重要なプレーヤーを演じています。EUの源流は、ドイツと
フランスの「欧州石炭鉄鋼共同体」です。独仏両国はルール地方の石炭
資源をめぐってしばしば戦争を繰り返してきたのですが、その愚を終わら
せるため、両国を中心とする「共同管理方式」に移行することとし、60年
前の1952年に欧州石炭鉄鋼共同体を設立しました。
それを発展させて、1957年に「欧州経済共同体」へ。そして20年前の
1992年に「欧州連合」へ進化しました。通貨すら単一の「ユーロ」としまし
た。さらに政治統合を進め、単一の国のような形を模索しています。EU
の中では、国境の意味がきわめて薄くなっています。域内の国へ移動す
る場合は、航空機を使うにしろバスにのって出かけるほどの手軽さです。
もともと国境というものは、ナポレオンによる欧州支配の過程で厳しく
認識されるようになりました。そして近代国家と資本主義が発展し、「帝
国主義」国家間の領土獲得競争が激しくなったのでした。その反省もあ
って、EUが誕生したともいえます。
世界をまたにかけるグローバル企業が活躍する時代。すでに国境は
制約条件になっています。資本の移動は、パソコンのクリックひとつで
瞬時に世界を駆け巡ります。いつまでも国境にこだわり続けるのではな
く、共同で管理し、共同で開発する「ウイン・ウイン」の関係が求められて
います。将来は国連を発展させ、世界統一政府とする構想もあります。
「1ミリたりとも譲ることはない」と力んでいるばかりでは、不幸なことにな
りかねません。
*お詫びして訂正します。先日の「箕面通信」1356号で、「八木啓代」さん
を「八代啓代」と表記していました。ごめんなさい。