生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1386 ・「決める政治」と粋がる野田氏は、結局、立ち往生か

2012-09-25 04:07:22 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1386(120925)をお届けします。

・「決める政治」と粋がる野田氏は、結局、立ち往生か

 野田・輿石コンビの継続で、秋の臨時国会は空転する可能性が強まり、「何も決められない政治」となる見通しが濃くなったといえます。

 野田首相は昨日9月24日、国連総会へ出席するためニューヨークへ向けて出発しました。国連総会では何を語るのでしょうか。せいぜい「消費増税を決めた」と胸を張って見せるぐらいでしょうか。まさか「TPP(環太平洋経済連携協定)に参加する」と、暴走することはないでしょうね。いや、分かりません。得意の海外でブチ上げて、「国際公約だ」と押し切る手法を使うかもしれません。「尖閣、竹島の領有権主張」は抑えると伝えられています。

 それはともかく、秋の臨時国会では、まず積み残しの衆院の1票の格差是正や公債発行法案を成立させることが、待ったなし。ところが、3党合意なるもののうち、自公が最重要とみなす「近いうち解散」は遠のくばかり。輿石幹事長は一日でも長く先へ延ばすことが「幹事長の最大の使命」としています。当然、野党側は「約束が違う」と、攻め立てます。

 「近いうち解散」を実行しようとすれば、さらなる民主党の分裂が避けられず、衆院での過半数割れとなり、ますます先細りすることが見えています。となれば、のらりくらりと逃げ回るしかない。野党は審議に応じず、政治はストップ。

 野田・輿石コンビは、「政治が前進できないのは野党が反対ばかりするからだ」といい、自公は「野田政権が約束を守らないからだ」と、お互いに責任のなすり合いをし、どっちが根を上げるか、まさにチキン・レースです。形としては、野田氏が立ち往生となりそうです。いくらチキン・レースでも、一国の責任者が、「ボクの責任じゃないもん」では通らないでしょう。

 問題は、こうした政治の停滞を私たち有権者がどう判断するか、です。

 根本的なことは、私たちはこの程度のリーダーしか選び出さなかった。そのしっぺ返しをうけているのだ、ということではないでしょうか。

 もちろん、選択肢の中にはその程度の立候補者しかいなかった、という問題があるのは事実です。でも、その程度の立候補者しか出ない土壌を作っているのも、私たち有権者です。私たちが日ごろからもっと賢くあれば、つまり政治的土壌がもっと磨かれたものであるなら、こんな政治家が大きな顔してのし歩く日本ではなかったはずです。

 だから、次の選挙では、よりいい政治家を選びましょう。そのために、政治家を見る目を養いましょう。

 野田、岡田、仙谷、前原、安住氏などの面々は、落選させたいものです。人気の細野氏も、原発推進派です。今回の代表選で第2位につけた原口氏も、尖閣問題についてこの段階になっても、「領土問題は存在しない」などと断言しています。まったく分かっていないご仁です。

 次の選挙では、「消費増税はまずシロアリを退治してから。原発ゼロ社会を。TPP反対。東アジア共同体推進。普天間は海外へ」などの政権を表明する立候補者を選びたいものです。私たちの選ぶ力が試されます。



1385 ・行き場のない核のゴミ――読売の深慮遠謀

2012-09-24 06:47:21 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1385(120924)をお届けします。

・行き場のない核のゴミ――読売の深慮遠謀

 「核のゴミ、使用済み核燃料の捨て場がない。困った」という特集を、本日9月24日の読売新聞朝刊が3面で掲載しました。原発の最大の弱点である「核のゴミ」について、見出しも「使用済み核燃料行き場なし」と比較的公正に取り上げているような印象でした。一見、読売新聞が原発に対する姿勢を変えたか、と思わせる内容のようにも見えました。

 しかし、副見出しの「原発ゼロ 最終処分迷走」を見て、「はは~ん」と分かりました。

 読売の今回の特集では、「米でも最終処分計画撤回」という見出しで、ネバダ州に予定していた最終処分場計画を地元の反発が強いとして、オバマ大統領が白紙撤回したと報じました。「欧州に目を向けても、難題であることに変わりはない。原発維持を掲げる英国やフランスだけではなく、脱原発路線のドイツやスイスでも、処分地は決まっていない」とも伝えました。世界中が核のゴミの処分に行き詰っている、と事実を書きました。言外にあるのは、「どうする、どうする。困った、困った」という脅しです。その答えらしいものは見当たりません。特集としては奇妙な形です。

 そこで思い当たるのが、第2弾です。答えは「後日の特集に待て」と、いうことなのでしょう。そしてその答えとは、「プルサーマル、核燃料サイクルが絶対必要だよ」というキャンペーンです。プルトニウムをサーマル(循環)させる「プルサーマル」という和製英語で、核のゴミからプルトニウムを取り出し循環させて使おうという計画です。これができれば、プルトニウムという最もやっかいな物質を有効に利用し、核のゴミを大幅に減らすことができるという考え方。しかし、そのための試験設備「もんじゅ」は莫大な費用を投じながら、いまだにメドがたっていません。それでも野田政権は、「原発ゼロをめざすが、『もんじゅ』は続けると矛盾したことを平気で言っています。

 筋金入りの原発推進派、読売新聞としては、「『もんじゅ』の旗色が悪いぞ。ここはひとつ強力にてこ入れしなければ」というところでしょう。近く、第2弾が掲載されるはずです。それは「プルサーマルが必要だ。もんじゅの継続が必要だ」というキャンペーンとなるはずです。



1384 ・輿石幹事長続投で解散先送りが決定――政界再編も必至か

2012-09-23 06:15:27 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1384(120923)をお届けします。

・輿石幹事長続投で解散先送りが決定――政界再編成も必至か

 再選された野田首相は、党運営の要である幹事長には引き続き輿石氏を起用するハラを固め、輿石氏も受けると伝えられています。

 首相が自民、公明の代表と約束した「近いうち解散」について、輿石氏は「こだわる必要はない」と繰り返してきました。一国の首相が約束したことを、あっさりと反故にして見せたのです。だから、その続投は、党内外に「解散先送り」のメッセージを意味し、選挙地盤が弱く「民主党のままでは戦えない」と総選挙に浮き足立つ党内の離党予備軍を鎮める効果があります。

 その代わり、3党合意が反故にされるわけだから、国会審議はことごとく参院でストップし、国政が停滞する見通しが濃厚です。

 それを、どう打開するのか。野田首相の頭の中にあるのは、おそらく自民・公明党との連立をにらんだ政界再編でしょう。しかし、自民党が、落ち目の民主党と手を組むかは、極めて疑問です。ただ、自民党が仮に政権を奪還できたとしても、国会運営が困難な状況は変わらない。

 となれば、やはり連立方式を含む再編成しかないということになります。

 その場合、どの軸を中心に再編するかですよね。総選挙の争点は、消費税、原発政策、尖閣・竹島など領土問題、TPP(環太平洋経済連携協定)をはじめとする経済政策およびアメリカとの関係など、多岐にわたります。

 日本全体が「右傾化」するなかで、私たちは「日本をどうすべきか」よく考えて投票することが求められています。

 昨日9月22日、大阪・豊中で「緑の党」のお披露目が行われましたが、この党は伸びしろが大きいのかもしれませんが、まだまだこれからといった印象でした。「緑の党」が日本でも結党されましたが、次の衆院選には候補を立てることができず、来年の参院選に焦点を合わせています。

 「日本維新の会」も、全国的には失速する兆しが見られます。「維新」のから騒ぎにはうんざりです。

 小沢一郎氏が率いる「国民の生活が一番」党は、大手メディアからは無視されている感じですが、ネットなどを通じて着々と地歩を固めています。ぼくは依然、この勢力に期待をつないでいます。







1383 ・「ウソつきのダメ」で日本はどこへ行くのでしょう

2012-09-22 07:04:51 | 日記
お早うございます。
生き生き箕面通信1383(120922)をお届けします。

・「ウソつきのダメ」で日本はどこへ行くのでしょう

 圧倒的な大差で、民主党代表に野田佳彦(わるひこ)氏が選ばれました。これからしばらくの間、日々、嫌悪感を伴う政治が続きます。野田氏の本質は、虚言癖などという生易しいものではありません。その場その場で、その場の雰囲気に合わせた言動を吐き散らし、最後は「決める政治」などという文言で「国民を不幸に陥れる」。

 そんな野田氏の再選を、本日の新聞はどう受け止めたでしょうか。

 まず、読売新聞は、「数字上は大差だが、多難な前途を考えれば、ほろ苦い勝利でもある」としました。そで見出しには、「『離党』恐れて政策は定まらず」を立て、政権運営が一層厳しくなった」と指摘しました。なにしろ「反野田」の国会議員票が、114票に達し、野田陣営の票読みの「100票は越えない」を軽く上回りました。衆院の過半数(239票)割れまであとわずか9人です。しかも、離党のタイミングを狙う議員はあとを絶たずの状況です。

 原口一博氏は代表選で第2位につけるサプライズでしたが、選挙戦中、最も明確に野田批判を繰り返し、消費増税批判、原発再稼働批判を展開しました。地方議員票と党員・サポーター票は、野田氏以外では原口氏がトップでした。小沢氏グループが離党した後、はしごを失った「小沢支持」の票が流れたものと見られます。

 日本の行方を判断する場合の野田氏の政策は、ひと言で言えば、「古い自民党」路線です。自民党の悪い面がよりによって、野田氏のスタンドポイントであることが明瞭になってきました。

 おそらく野田氏は、総選挙後、参院のねじれを解消するためにも、大連立崩れの「保守グループ」結成を模索するのでしょう。野田氏の後ろには、財務省を筆頭とする官僚群、経済界、アメリカがついています。シロアリ官僚群、新自由主義の財界、日本属国化の仕上げを図るアメリカという「官・財・米」の強力な支えがあります。そのパペット(操り人形)として、日本丸のカジをとります。踏み台にされるのは、私たち庶民です。


 東京新聞の長谷川幸洋氏は、「約束を平気で次々と破る野田佳彦という政治家」と題する評論を「現代ビジネス」(9月21日号)に寄せています。インターネットでみると、「野田氏は信念の政治家ではない」と断定しているそうです。

 こんな人物を大差で選び出す「民主主義」というシステムには、重大な欠陥があることを改めてあらわにしました。人々がいくら声を上げても「オスプレイを沖縄に配備する」、人々がいくら声を上げても「原発を再稼働する」、人々がいくら声をあげても「消費税を増税する」。だからといって私たち一人ひとりが傍観者になってしまっては、たとえ民主主義の形は残っても、死んだも同然です。憲法は、国民一人ひとりが日々、憲法を生かす努力を求めています。



・「安全保障」についての意識は、私たちの間で高まっているでしょうか

2012-09-21 06:59:12 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1382(120921)をお届けします。

・「安全保障」についての意識は、私たちの間で高まっているでしょうか

 日本の主権にからむ出来事がつぎつぎに発生し、いやおうなく「日本の安全保障」問題を考えなければならない状況にあります。

 中国では反日デモに襲われ、工場が焼き討ちされたり、日系の商店が略奪にあったり、税関検査を遅れさせる、観光旅行者が殴られる、などさまざまな影響が出ました。
 
 民主党や自民党も、それぞれの政党の党首を選ぶ選挙戦が大詰めを迎え、安全保証問題についても議論が行われています。新聞やテレビでも、尖閣、竹島、北方4島問題が取り上げられ、日本の外交・防衛力が問われています。

 では、この1年、防衛問題についての認識や意識が、私たちの間で格段に高まったでしょうか。たしかにそれまでの「平和ボケ」といわれる状況からみれば、日本の周りに緊張が高まってきたことは広く認識されてきました。しかし、それでは、「日本を守る。そのために私たちはどう考え、どう進むべきか。どのような手を打てば、日本の周りに『平和の海』を創ることができるか」、議論は深まったでしょうか。

 問題は、私たちの間で、政治問題を普段に議論する文化がないことです。家の中で家族が政治の問題について話し合う文化がありません。隣近所の人々と地域で話し合うこともしない。職場では政治に触れることは「ご法度」、むしろ意識的に避けるルールが定着しています。それは、現在のように真剣に政治と向き合い、国を守る問題に直面しても変わっていません。人々の間で、話し合う雰囲気がないことは、いまも同じではないでしょうか。

 今朝の新聞広告には、「中国が攻めてくる 日本人よ、戦いますか」(週刊現代)、「中国政府が先導する官製反日デモの『白髪三千丈』笑止千万 うろたえれば奴らの思うつぼだ」(週刊ポスト)などの煽情的見出しが踊っています。偏狭なナショナリズムをあおっています。こうした文言を見て、「そうだそうだ。やってしまえ」というムードが出てくることもないとはいえません。

 私たちは、冷静で歴史を踏まえた議論を普段に深める文化を創る必要があります。手近なところから、例えば家庭内で、あるいは地域の井戸端会議やおしゃべりのなかで、さらっと政治や安全保障問題を会話する文化を持ちたいものです。