生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信532 ・存在感増すブラジル

2010-05-17 06:47:19 | 日記
お早うございます。昨日は風の強い雨の中、普天間基地を包囲する「人間の鎖」に1万7千人(主催者発表)が参加して成功しました。
生き生き箕面通信532(100517)をお届けします。

・存在感増すブラジル
 今朝の日経朝刊は「ブラジル特集」を組んでいました。見出しは「ブラジル存在感一段と 苦難を糧にしたたかに」で、これまで「未来の」とカッコつきの大国呼ばわりされてきたブラジルがいよいよ「現実の」大国として、「南」の盟主として姿を現してきた実態を伝えています。

 ブラジルの国づくりは、社会民主主義路線で大きく発展してきています。かつてIMF(国債通貨基金)や世界銀行を通じる形でアメリカから押し付けられた新市場主義経済で最終的にはハイパーインフレの大混乱を招きましたが、その後はアメリカ離れのなかで独自路線を取り、いまでは中国、インドなどと並ぶBRICsの一角を占めるまでになりました。

 4年後にはサッカー・ワールドカップの開催が決定。6年後にはリオデジャネイロで夏期オリンピックを実施するところまで世界で認められる存在となりました。この候補地決定の際、選定会場まで出かけて自ら懸命のブラジル開催を働きかけてきたルラ大統領はうれしさのあまり、記者会見の席で大泣きした姿は世界に放映されました。

 ルナさんは、貧しい無学の一家に生まれ、靴磨きをしながら成長、プレス工のときに労組活動に参加して左傾して政治家をめざしました。何度目かの挑戦でついに大統領に当選、子ども手当てを含む家族手当ての創設などで、60%を超える国民的な支持を維持し続けています。プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字を義務づけた法律の施行など、国づくりの方向が海外投資家の信頼を得ていることも大きな支えになっています。

 今年10月に大統領選が行われますが、連続2期を限度とする憲法の規定にしたがって引退が決まっており、後継者が注目されています。

 任期切れまで半年を切りましたので、普通ならレームダック状態に陥るのですが、ルナさんは依然高い支持率を背景に本日もイランの首都テヘランで、アメリカから毛嫌いされているアフマディネジャド大統領と緊密な経済連携をアピールします。

 ブラジルは、国連の常任理事国候補としても多くの国の支持を集めつつあり、アメリカのポチとみられているどこかの国をさしおいて認められる可能性が高まっています。「ニッポン」という国では、新聞をはじめ多くのマスメディア、そしてアメリカ留学組みの大学教授、若手官僚などリーダーの立場にある方々が、いつまでもアメリカのマインドコントロールから抜け出せません。






生き生き箕面通信531 ・本日の読売と朝日の紙面比べ

2010-05-16 06:47:33 | 日記
お早うございます。今日は普天間基地を包囲する13キロの「人の輪」の日です。2時から基地に向かって、2時半から基地の外に向かって、3時から再び基地に向かって、それぞれ3分間ずつです。
生き生き箕面通信531(100516)をお届けします。

・本日の読売と朝日の紙面比べ
 本日比べるのは、普天間基地問題と小沢幹事長再聴取問題の紙面上の扱い方です。

 まず、小沢問題。読売は「小沢氏3度目聴取、関与改めて否定」の見出しで一面トップ扱いしたのに続き、2、3、4、32、33面を使って大キャンペーンを展開しました。社説では「検察は改めて真相解明めざせ」(3面)の見出しをつけました。表向きは真相解明を求める中立を装ったものですが、結びは「再度『不起訴』なら検察審の第2幕が開く。小沢氏の追及は終わらない」としているように、「読売はあくまで小沢を追い詰めるぞ」という意思表示です。読売は真のジャーナリズムの立場に立っているのでしょうか。

 朝日は、やはり一面扱いながら、中段に2段見出しで「小沢氏を再聴取―改めて関与否定」と報じました。これだけでほかにはありません。あっさりしたものです。朝日は、「検察も新証拠を出すことはできなかった。小沢問題は終わった」という扱い方です。これが妥当なところでしょう。

 そもそも小沢の「不明朗なカネ」の問題は、検察がでっち上げた「冤罪」であり、検察がなんとか小沢を政治的に葬り去ろうとした「検察の陰謀」でした。「証拠不十分」とか「嫌疑不十分」とかいった問題ではありません。それを、検察があることないこと新聞にささやき(リークし)、新聞が検察のお先棒をかついで針小棒大にあおりたてたでたらめな「事件」です。小沢は「完全にシロ」なのです。新聞は、この「事件」が一段落した後、適当な時期に冷静な立場から総括しなければならないと思います。

 普天間問題では、読売と朝日両紙の違いが明瞭に出た紙面がありました。それは広告です。朝日には、全頁の意見広告(13面)があり、読売にはありませんでした。広告の主見出しは「普天間基地は撤去、米海兵隊は撤退を」でした。「安保改定50年 平和に生きるため、見直すべきです」とし、小さい柱が3本。「米海兵隊の普天間基地の即時閉鎖、返還を求め、『県内移設』に反対します」「『辺野古新基地建設(くい打ち桟橋方式)』・徳之島への移設案の断念を求めます」「日米安保条約をやめ、軍事力によらない平和を構想しましょう」。

 発行部数では、読売は1000万部を維持しており、朝日は800万部を切りました。普通なら発行部数の多い方に出せば、より多くの人にアピールできると考えるものです。ところが、意見広告を出す人たちは、朝日を選びました。これは、部数という量より、影響力という質を重視したと判断できます。

 新聞ジャーナリズムの劣化が進むなか、朝日は「まだまし」というところのようです。しかし、両紙には、なんとかまともなジャーナリズムの力を発揮できるよう自己研鑽を要望したいものです。






生き生き箕面通信530 ・沖縄を平和の島」へ 

2010-05-15 06:52:27 | 日記
お早うございます。今日5月15日は沖縄の本土復帰(1972年)から38年。かつて凄惨な戦場と化した沖縄は「平和の島」になったのでしょうか。大阪・中之島のバラ公園には「ピース」が咲いています。
生き生き箕面通信530(100515)をお届けします。

・沖縄を「平和の島」へ
 沖縄が戦場と化するまでを簡単に振り返ってみます。奇しくも今日は昭和7年(1932)の5・15事件の日でもあります。当時の犬養毅首相が軍部のテロによって暗殺され、日本の政党政治が終焉。軍政がはじまり、翌年には国際連盟脱退、ナチス・ドイツなどとの三国同盟締結、真珠湾攻撃により対米戦争開戦、米軍による沖縄占領、原爆投下、無条件降伏。

 敗戦国日本は昭和27年(1952)にサンフランシスコ条約発効とともに独立を回復しましたが、それは沖縄をアメリカ軍に”売り渡す”かたちでのもので、沖縄が本土復帰、つまり独立は、20年も遅らされました。

 その復帰のときも、基地は米軍の治外法権で使いたい放題を認めました。しかも、「内地」(あえてこの語を使用)にあった米軍基地は沖縄に移され、沖縄を「基地の島」にしていきました。自民党政権のもとで進んだのです。

 いま、現在の政権がやっていることは、「どこに移設するか」に絞った狭い視野のように見えます。この箕面通信でこれまで何度も発信してきたのは、「この国の形をどうするのか」から考えて、日本の安全保障は東アジア全体の安全保障の中で考えるべきこと、21世紀の望ましい世界のありようからは、戦争をしなくても済む枠組みの構築、それへ向けての日本の外交努力でした。

 宇宙人鳩山首相は「あほぽっぽ」とやゆされながらも、普天間の辺野古決着を引き延ばし、いままた6月以降への時間稼ぎに成功しつつあります。アメリカはこれまで、アメリカの意向にまともに反対する日本の首相を相手にしたことがなく、今回、鳩山首相が初めて「アメリカに楯突く」形となり戸惑っているようです。正面衝突を避けながら、極めて巧妙な外交戦術を展開していると受け取ることができます。

 ぼくは、鳩山首相と小沢幹事長のコンビは、沖縄を「平和の島」にするための段取りに極めて強い意欲を持っていると信じています。

 今朝の朝日は「グアム移転費削らず―米下院方針―普天間問題考慮か」(8面)と伝えています。そうなのです。アメリカはもともと世界戦略の一環として海兵隊はグアムに移転させるフォーメーションを実行しつつあるのです。

 新聞がもっと事実を伝えるようになれば、沖縄はもっと早く「平和の島」にすることができます。私たちは、新聞に「真実を伝えるべきだ」と声を上げる必要があります。







生き生き箕面通信529 ・官房機密費を貰った評論家はどなたですか?

2010-05-14 06:56:05 | 日記
お早うございます。小沢氏は政倫審で説明する段取りになってきましたが、マスメディアは「不明朗なカネ」で血祭りにあげようと虎視眈々です。
生き生き箕面通信529(100514)をお届けします。

・官房機密費を貰った評論家はどなたでしょうか?
 野中広務氏が先日、爆弾発言をしました。「わたしが官房長官時代に、官房機密費から盆暮れに名簿に従って500万円ずつ配っていた。そのなかには有名な評論家もいました」と。

 関心の高い問題のはずですから、すぐにフォローされ、具体的な名前を含めて続報が出てくるものと期待していました。ところが、プツンです。おそらく新聞もテレビもすねに傷持つ身というところなのでしょう。

 ネットではこんな風に伝わっています。青山繁晴、池上彰、田崎史郎、橋下五郎、屋山太郎、渡辺恒雄氏ら。持って行ったけれど拒否したのは、田原総一朗。

 ついでに、ネット上で偏向人物のリストに次のような人々が上がっていました。三宅久之、田勢康弘、岩見隆夫、岸井成格、辛坊次郎、田原総一朗、古舘伊知郎、テリー伊藤、ビートたけし、爆笑問題、みのもんたなど。

 鳩山由紀夫さんは、野党時代には「官房機密費を公開せよ」と迫っていました。ところが、政権についた直後、平野博文官房長官は記者会見で「官房機密費?そんなものあるのですか?」とまあ、へたくそが嫌がるほどのへたくそなとぼけ方をして見せたのはご存知の通りです。

 政権運営にあたって「機密費」のようなものが使われざるを得ないこともあるでしょう。しかし、それらはすべて国民の税金であることは間違いないのですから、国民から見てもそれはやむを得ないよね、と理解が得られる使い方であってほしいものです。ユメユメ、「買収目的」で使う、曲学阿世の徒を養うような使い方はしてほしくない。そのためにも、できるだけオープンにさせる、そうした要求をしていく必要があります。

 言論人たるものが時の政府から理由もなくカネを受け取るようなことはあってはならないことは、もちろんです。

 ただなあ。貰っちゃうんですよね。世間から高潔とみなされている高名な先生方でも。野中氏が発言したように「名簿」があるのです。自民党政権時代にどなたが貰われていたのか、明らかにさせましょう。小沢氏には「やましいことがなければ堂々と説明責任を果たせ」と主張されておられる方々ですから、同じようにやましいことがなければ堂々と自分も名前を出しても構わないのではないでしょうか。







記事のタイトルを入力してください(必須)

2010-05-13 07:00:16 | 日記
お早うございます。今朝の読売新聞によると、水ビジネスは15年後の2025年には87兆円の市場規模になるそうです。地球上の水で人類が使える淡水は0.01%で、家庭用の風呂おけに張った水にたとえれば、利用できる淡水は大さじ一杯程度。
生き生き箕面通信528(100513)をお届けします。

・怒れ、オキナワ!
 「ワジワジー。怒り、焦燥、やるせなさ―。沖縄の人々は今、地元の方言でそう表現される心理状態にある」。今朝の朝日は、「ひとごと本土 怒る沖縄」「移設は島の問題か」という見出しで、後藤啓文・沖縄総局長、真鍋弘樹・論説委員の共同リポートを掲載しました。

 「基地のメリットもあるでしょう」「基地なしでやっていけるのですか」という本土側に根強い発言。「日本全体の安全は、沖縄という一地域を超えて判断しなければならない」として結局、沖縄に基地を押し付ける論理の横行。米兵によるトラブルは、15年前の少女暴行事件後も多発。大学に落ちたヘリコプター。ひき逃げ事件。日本に捜査権もないままの属国的な地位協定。

 「あなたはそっち側じゃなくて、こっち側でしょう」という言葉を投げつけられた地元選出の民主党議員。鳩山首相が沖縄を訪れた時のひとこま。稲嶺進・名護市長はその鳩山首相に「これ以上新しい基地ができることは限度を超えている。沖縄に対する差別でもあるのではないか」と、あえて「差別」という激しい言葉を使って怒りをにじませました。

 沖縄が本土復帰を果たした1972年5月15日には、基地の撤去も進むと強く期待されたのですが、逆に沖縄に基地が集約された「裏切られた歴史」があります。それ以前に、沖縄では激しい地上戦が戦われ、島民の4人に1人が犠牲になりました。

 そうした経緯を真剣に踏まえてのジャーナリズムがほとんど見られない本土マスメディアの低劣さ。ワジワジー。

 ただ、今日の朝日のリポートは「沖縄の人たちは我慢強いが、本当に許せない時は爆発する。普天間だけじゃなく、すべての基地を撤去しろ、なりかねない」と書きました。

 結びはこうでした。「戦後の日米関係は、小さな南の島々に軸足を乗せて成り立ってきた。この基地の負担について真剣に悩み、受け止めなければならないのは本来、日本人すべてのはずだ。首相個人の指導力や政府のやり方の稚拙さの問題と考え、非難だけしていれば済む問題では決してない。問われているのは、私たちである」