生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信518 ・改憲論議の前に、現憲法に魂をいれることこそ先決

2010-05-03 07:29:04 | 日記
お早うございます。昨日5月2日(日本時間)にニューヨークで「核廃絶・平和行進」が日本人代表団も参加して2万人規模で行われました。今日3日からは国連で「核拡散防止条約再検討会議」が開かれます。いまも「平和づくり」は私たちの最重要課題です。
生き生き箕面通信518(100503)をお届けします。

・改憲論議の前に、現憲法に魂を入れることこそ先決
 本日は憲法記念日。読売も朝日も社説で「憲法」を取り上げましたが、二紙の論調には大きな違いが見られました。

 読売は最初から「改憲を考える一日にしたい」と書き、憲法を変更することを催促する論調に終始しました。特に「国の基本に立ち返ろう」と小見出しを掲げた結びの節では、「集団的自衛権行使という憲法上の問題に正面から向き合わなければならない」と、9条の改憲を要求する内容でした。

 さらに、「政治の現場で、『国のかたち』や中長期にわたる政策課題をめぐる議論が衰えている。そうした議論を盛んにしていくためにも、今一度、憲法改正論議を活発化させていく必要がある」と強調していました。

 朝日は、地域で育む民主主義、つまり”熟慮された”民意の復権への試みについてを、北海道や東京の自治体を例に焦点を当てていました。なかでも、「国民が集権者であり続けるには、民意を育む新しい公共空間を広げ、『数』に還元されない民意を政治の力にしていく知恵と努力が必要だろう。そして、そのプロセス自体が政治への信頼を回復し、ポピュリズムに引きずられない民主主義の基盤になる」と指摘は、時宜にかなったものと評価できます。

 残念なのは、読売も憲法問題を取り上げながら、「改憲」に目が向くあまり、現憲法を字義通りに実施していない憲法違反状態、例えば25条の「健康にして文化的な最低限度の生活を営む権利」を定めた生存権が侵されている現実などを、どう改めて、現憲法の内容をより豊かにしていくのか、そうした視点を全く欠いていることです。同紙の社説が強調するような内容は、例えば財政規律にしても、現憲法を守る中でほとんどすべて達成できることばかり、といえそうです。

 朝日が本日掲載した「憲法についての世論調査」の結果は、憲法9条を「変えない方がいい」は67%で、「変える方がいい」の24%を大きく上回りました。「これからの日本の平和や東アジアの安定」に9条が「役立つ」と考える人は70%に達し、9条維持の世論が定着していることを示していました。

 ところが、最近出てきた新党は平沼赳夫氏の「立ち枯れ」いや「たちあがれ日本」をはじめ、「みんなの党」「新党改革」もすべて「改憲」を掲げています。憲法記念日の今日一日だけ憲法について考えるのではなく、憲法自体が、「国民のみなさんが私の条項ひとつひとつを普段に実行し、守るようにしてくださいよ」と要求しているように、まっず日常生活のなかに生かすことを始める日としたいものです。

 箕面では、「5・3みのおピースウオーク」の集いが9:00箕面駅前、10:00芦原公園での集会、萱野までのピースウオークの日程で行われます。