生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信531 ・本日の読売と朝日の紙面比べ

2010-05-16 06:47:33 | 日記
お早うございます。今日は普天間基地を包囲する13キロの「人の輪」の日です。2時から基地に向かって、2時半から基地の外に向かって、3時から再び基地に向かって、それぞれ3分間ずつです。
生き生き箕面通信531(100516)をお届けします。

・本日の読売と朝日の紙面比べ
 本日比べるのは、普天間基地問題と小沢幹事長再聴取問題の紙面上の扱い方です。

 まず、小沢問題。読売は「小沢氏3度目聴取、関与改めて否定」の見出しで一面トップ扱いしたのに続き、2、3、4、32、33面を使って大キャンペーンを展開しました。社説では「検察は改めて真相解明めざせ」(3面)の見出しをつけました。表向きは真相解明を求める中立を装ったものですが、結びは「再度『不起訴』なら検察審の第2幕が開く。小沢氏の追及は終わらない」としているように、「読売はあくまで小沢を追い詰めるぞ」という意思表示です。読売は真のジャーナリズムの立場に立っているのでしょうか。

 朝日は、やはり一面扱いながら、中段に2段見出しで「小沢氏を再聴取―改めて関与否定」と報じました。これだけでほかにはありません。あっさりしたものです。朝日は、「検察も新証拠を出すことはできなかった。小沢問題は終わった」という扱い方です。これが妥当なところでしょう。

 そもそも小沢の「不明朗なカネ」の問題は、検察がでっち上げた「冤罪」であり、検察がなんとか小沢を政治的に葬り去ろうとした「検察の陰謀」でした。「証拠不十分」とか「嫌疑不十分」とかいった問題ではありません。それを、検察があることないこと新聞にささやき(リークし)、新聞が検察のお先棒をかついで針小棒大にあおりたてたでたらめな「事件」です。小沢は「完全にシロ」なのです。新聞は、この「事件」が一段落した後、適当な時期に冷静な立場から総括しなければならないと思います。

 普天間問題では、読売と朝日両紙の違いが明瞭に出た紙面がありました。それは広告です。朝日には、全頁の意見広告(13面)があり、読売にはありませんでした。広告の主見出しは「普天間基地は撤去、米海兵隊は撤退を」でした。「安保改定50年 平和に生きるため、見直すべきです」とし、小さい柱が3本。「米海兵隊の普天間基地の即時閉鎖、返還を求め、『県内移設』に反対します」「『辺野古新基地建設(くい打ち桟橋方式)』・徳之島への移設案の断念を求めます」「日米安保条約をやめ、軍事力によらない平和を構想しましょう」。

 発行部数では、読売は1000万部を維持しており、朝日は800万部を切りました。普通なら発行部数の多い方に出せば、より多くの人にアピールできると考えるものです。ところが、意見広告を出す人たちは、朝日を選びました。これは、部数という量より、影響力という質を重視したと判断できます。

 新聞ジャーナリズムの劣化が進むなか、朝日は「まだまし」というところのようです。しかし、両紙には、なんとかまともなジャーナリズムの力を発揮できるよう自己研鑽を要望したいものです。