生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信534 ・餌付けされた新聞記者

2010-05-19 06:32:52 | 日記
お早うございます。「青木さん(幹雄・参院自民議員会長)は世襲のために、最後にわざと倒れてみせるという芝居じみたことをやった」という河野太郎氏の発言は、同党の役員会で撤回させられました。
生き生き箕面通信534(100519)をお届けします。

・餌付けされた新聞記者
 今日のテーマは極めて気が重いのですが、実態を知るうえで参考になると思われることと、「餌付け」の実態に対して自浄作用を働かせてほしいという意味を込めて書いてみます。

 先日、野中広務・元官房長官が「官房機密費から高名な評論家などへ名簿にしたがって盆暮れにカネを配っていた」と驚く暴露をしたことは、ご承知の通りです。しかし、この発言は新聞、テレビなどマスメディアから見事に「無視」され、続報はありませんでした。

 ぼくは、この「無視」して「そんな事実はなかった」ことにする相変わらずのマスメディアの態度に、意義を唱えたいのです。野中発言は、マスメディアが自らの所業を反省し自浄作用を働かせる絶好のきっかけとなるはずのものでした。しかし、現実はだんまりを決めこんで「くさいものにはフタ」の態度でした。これではマスメディアの劣化に歯止めがかかりません。

 いま発売中の「週間ポスト」(5月28日号)が、野中発言をとらえた数少ない特集を組みました。「なぜ大新聞は野中広務氏が暴露した『官房機密費』を追及できないのか」と「『実名リスト』で名指しされた言論人を連続直撃!」の2本立てです。

 「大メディアが『機密費』問題をタブー視しているのは、そこを掘り返すと大新聞・テレビの(権力との)癒着という、『国民に知られてはならない報道の裏側』に行き着くからだ」

 「大マスコミが徒党を組んで政権そのものと癒着するような異常な関係になるきっかけは、今から10数年前に生まれた。竹下登・元首相が97年に結成し、『竹下機関』と異名をとった『三宝会』という組織は極めて重大な意味を持つ。『三宝会』のメンバーには財界人、各省の事務次官経験者などそうそうたるメンバーが加わっていたが、最も重視されたのはマスコミ人脈だった。朝日、読売、毎日、日経、サンケイ、共同通信、時事通信をはじめ、民放キー局4社などの竹下派担当を経験したベテラン記者10数人が参加し……」

 「当時は自民党分裂で続く竹下vs小沢戦争の真っ最中で、簡単に言えば〈小沢批判〉の宣伝機関づくりが狙いだった。竹下氏の狙い通りというべきか、三宝会のメンバーは今や『民主党に批判的』な立場で世論形成に強い影響力を持つ人物が多い。官房機密費はそうしたメディアと自民党政権との”潤滑油”に使われてきた」

 「昨年9月の政権交代のドサクサの中で、当時の河村建夫・官房長官が2億5000万円の機密費を引き出していたことも発覚しているが、官房機密費の甘い汁を吸い、政権の『道具』になることを受け入れたマスコミ人が、河村前長官の『機密費”持ち逃げ”問題』を追求できないのは当然だ。その『癒着構造』こそ、この国の政治をゆがめている病巣なのだ」

 タブーに挑戦し、問題点をきちんと指摘した「週間ポスト」の方が、朝日新聞や読売新聞などよりずっとまともなメディアの役割を果たしています。

 2本目の「人名リスト」に触れた内容については、明日にまわさせてもらいます。