生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信527 ・思いやり予算を切れば、海兵隊は出て行く

2010-05-12 06:47:53 | 日記
お早うございます。鈴木宗男氏がロシアを訪問し、「北方領土問題を解決できるのは、鳩山政権だけ」と講演しました。
生き生き箕面通信527(100512)をお届けします。

・思いやり予算を切れば、海兵隊は出て行く
 「混迷から基地廃絶へ!~私たちにとって沖縄問題とは~」をテーマに、普天間基地撤去を求める草の根集会が昨日5月11日、箕面萱野の市民活動センターで開かれました。雨の中ながら30人ほどが参加しました。

 沖縄から講演のために来てくれた「闘う彫刻家」金城実さんは「沖縄の海兵隊員は家賃が月30万から40万円のしゃれた家に、自分はその10%しか払わずに住むことができている。残りは日本政府の”思いやり予算”が負担している」と指摘。「つまり、アメリカが沖縄にこだわる大きな要因は、この思いやり予算を確保し続けたいためです。国民の税金から負担しなければならない理由など全くない思いやり予算は削減すべきであり、切ってしてしまえば、海兵隊は沖縄にいる必要がないのだから、出ていきます」と、強調しました。

 金城さんの講演の前に上映された伊波洋一・宜野湾市長の講演記録でも、アメリカ自体が世界戦略を見直し、沖縄の海兵隊はグアムに移る計画が着々と進めていることが明らかにされました。

 民主党政権は、この「思いやり予算」を来年度政府予算のなかでどう処理するのでしょうか。自民党政権時のもので、まともな理屈のないものは、それこそ事業仕分けすべきですが……。

 「闘争は、楽しく芸術的に」をモットーとする金城さん、語り口はときに漫談調となり、ときに激しく情熱をほとばしらせ、沖縄の基地からの解放を訴えました。

 金城さんの彫刻作品は、写真集になっています。自ら「沖縄戦体験者としての未来に伝える遺産である」と書いているように、その思いは写真の彫刻からでも伝わってきます。70歳の金城さん、昔から付き合いの服部良一さん(衆院議員)らが中心となって「保存館」建設の構想が検討されています。




生き生き箕面通信526 ・危ない、危ない綱渡り

2010-05-11 07:04:33 | 日記
お早うございます。ギリシャの国債、今後は誰が買うのでしょう。買われなくなったらどうなるのでしょう。
生き生き箕面通信526(100511)をお届けします。

・危ない、危ない綱渡り
 総額7500億ユーロ(約90兆円)の緊急対策のおかげで、昨日の株式市場はひとまず下げ止まりました。しかし、問題の本質は何も改善されず、そのまま残っています。ギリシャの債務不履行の懸念が解消されたわけではありません。

 ギリシャは「夕張」になってしまいました。夕張は財政破綻のつけが住民に付けまわされ、極度の我慢生活を余儀なくされました。ギリシャ国民は耐乏生活と増税路線を拒否して暴動が発生し、銀行員などに死者が出ています。

 国の経済が悪化すると、その国の通貨は売られて安くなり、それが輸出振興策の役割を果たして財政再建に役立つという現象が見られました。ギリシャの場合は、単一通貨のユーロに組み込まれているので、それが叶わない。といって、観光以外にとくに稼げる産業もありません。

 ただでさえ危ないギリシャの国債、今後は誰が買ってくれるのでしょう。買ってくれる人が少なくなってくると、どうなるのでしょう。ポルトガル、スペイン、イタリアなども”予備軍”と見られています。

 欧州危機は、ドイツもかぎを握っています。ドイツ国民が負担を嫌がり、それは選挙結果に表われつつありますから、ドイツが負担増にためらいを見せるとたちまち危機再燃と懸念されています。

 ところで、日本。日本も借金は負けていません。財務省が昨日発表した09年度末の「国の借金」(債務残高)は882兆9千億円と過去最高になったそうです。昨年度より4.3%増の36兆円増えました。日本の借金ももう限度いっぱいです。

 しかし、現在進行中の民主党の参院選向けマニフェストは、財政再建より「あれもやります。これもやります」に傾いています。日本も、利払いのためだけに借金を重ねざるを得ないところまであとわずか。私たちは、政府に「あれもやれ。これもやれ」とあまり要求しない方が良さそうです。

 「この国の形」は、方向性は「北欧型」をめざしたいものです。アメリカにコントロールされる「米国型」はそろそろやめにしたいものです。




生き生き箕面通信525 ・オザワの目的は「日本国家と日本民族の生き残り」

2010-05-10 07:03:07 | 日記
お早うございます。今朝の読売世論調査によると、内閣支持率は前回調査から9ポイント下がって24%までの続落となりました。まだ止まる気配はみられません。
生き生き箕面通信525(100510)をお届けします。

・オザワの目的は「日本国家と日本民族の生き残り」
 読売の世論調査の結果をオザワに限ってみると、「幹事長を辞任すべき」が79%で、「その必要はない」はわずか15%。「『小沢氏を起訴すべきだ』とした検察審査会の判断」は、妥当が80%で、「そうは思わない」は11%でした。オザワはいまや国民的「嫌われ者」です。「オザワの顔を見るのもイヤ。テレビに映ったら、切る」とののしられるほどです。

 ぼくは、そのオザワを最も信頼しており、これから数年の日本の国難は「オザワでしか乗り切れない」と考えています。

 元外務省主任分析官を肩書きとする作家の佐藤優氏は、小沢氏の最終的な目的について、「日本国家を強化していくという運動が全てで、あえていえば日本国家と日本民族の生き残り」と指摘しています。

 次のようにも発言しています。
 「小沢氏の理解では、民主主義とは、『見えない状態』の国民の意思を、『見える状態』にすることだ」

 「小沢氏がいう国連中心主義とは、著書『小沢主義』にかかれていることを額面どおりに受け取っていいのではないか。『国連が本当の機能を果たすためには、やはり常設の警察軍を自前で持つのが理想である。……日本が世界に先駆けて、国連にその力を提供するということである』」

 7月に予定される参院選は、鳩山・小沢のコンビで戦い、あまり思わしくない結果が出たとしても、あと3年間はその体制で、日本での「無血革命」の成果を出してもらいたいと願っています。

 リーマンショックに続くギリシャの経済破綻など、世界経済が危機的状況にあります。財政を膨らまし、極限までの信用膨張でなんとか乗り切ろうとしても、おそらく破綻は免れないでしょう。それほど遠くない未来に「世界経済のハードクラッシュ、資本主義の破綻がある」と覚悟しておいた方がよさそうです。その場合に、危機を最小限度に対応できるのは、オザワ以外に思い当たりません。升添?ノー、とんでもない。前原?ゼンゼーン。

 無血革命後、民主党にとっては今が最も苦しい時期。今秋には落ち着きを取り戻しているでしょう。小さな政界再編成程度は起きるでしょうが……。

 それにしても、日本が生き延びるためには、日本のメディアの再生が不可欠。ところが、全く、期待は持てません。メディアの時代遅れは、日本再生のガンになりつつあります。







生き生き箕面通信524 ・鳩山首相の高等戦術?

2010-05-09 06:41:13 | 日記
お早うございます。今日は明治2年に決まったアイスクリームの日です。
生き生き箕面通信524(100509)をお届けします。

・鳩山首相の高等戦術?
 5月末までわずか3週間となりました。しかし、普天間問題の展望は拓けないままです。「鳩山首相はいまごろ沖縄に行ったりして何やってんだ」「沖縄の人が納得するような”腹案”などなかったではないか」とさんざんです。アメリカからも「ルーピー(ばかな)」と、アホウドリ呼ばわりされる始末。

 しかし、ぼくはそんな鳩山さんに「高等戦術」のシナリオを期待しています。つまり、普天間がいよいよニッチもサッチも行かず完全に行き詰まった段階で次に出てくるのは、「国外移転しかない」という世論としての判断です。

 もうそろそろ、たとえば朝日あたりから、真剣に「国外、すなわちグアム、テニアンを交渉すべし」という論調が出てきてもいいころです。地元グアムやテニアンからは「誘致」の動きが具体的に伝えられているにもかかわらず、日本の新聞がまともに取り上げないのは、報道の務めを意識的にサボタージュしているように見えます。

 サボっていないのは、執拗な小沢たたき。多くの政治家や評論家が、「オザワは不明朗なカネにまみれた汚れたヤツ」というイメージをあおり続けています。小沢氏が、これまで記者会見などを通じてきちんと説明しても、それは全く取り上げずに「説明が足りない。説明責任を果たせ」と繰り返すばかりです。

 ぼくは、マスメディアがオザワたたきにうつつを抜かすのも結構だけど、国の安全保障問題は国家の根幹ですから、基地をどこに移すかなどの次元ではなく、アメリカとの関係を含めて根本的にどうするかに議論を高めてもらいたいと願っています。

 国民はみんな分かってきているのではないでしょうか。沖縄県内はもちろん、県外でも、日本に基地を新たに作ることはほとんど不可能であることを。それでも基地が必要なら、日本の外に作るほかない。さもなければ、基地そのものをつぶす。

 そうした世論の高まりを待って、鳩山首相はアメリカと交渉に臨む。

 アメリカが怖がっているのは、日本の国民の間に高まる「反米感情」です。「ヤンキー・ゴー・ホーム」に火がつけば、アメリカにとっては元も子もありません。その間合いをはかりながら、対米交渉をはじめてもらいたいものです。日本が進むべきは「親米入亜」、つまりアメリカとも仲良くしながら、アジアと共に生きる道だと信じます。

 






生き生き箕面通信523 ・フェアに行こう――箕面にフェアトレード雑貨店がオープン

2010-05-08 07:03:22 | 日記
お早うございます。本日は「フェアトレードがつくる多様な世界」を掲げる世界フェアトレード・デーです。
生き生き箕面通信523(100508)をお届けします。

・フェアに行こう――箕面にフェアトレード雑貨店がオープン
 「バングラデシュに住むフィロザ・ビーガムにとって、フェアトレードは彼女の人生だけでなく、娘や孫娘の人生までも変えた。定期収入のおかげで、まず娘のナルジスが女の子としては初めて学校へ行くことができた。学位を取得後、ナルジスは村で学校を開き、現在、6人の先生たちが175人の生徒を教えるところまで発展した」。こんなリポートがいま発売のホームレス自立支援誌「ザ・ビッグイシュー」(142号)に掲載されています。

 知り合いの斉藤和子さんが、フェアトレードのお店「espero」を4月末にオープンしました。開店して10日ほど、小さなかわいい店舗ですが、並んでいるのは、ペルーのコーヒーや、インドのオーガニックコットンで作った衣類、ブラウスなどのほか、バッグやポーチ、またオリーブオイル、スパイスなどいろいろ。

 経済評論家の内橋克人さんを、ぼくは「ホンマモン」と高く評価しています。その内橋さんが著書「共生の大地―新しい経済がはじまる」(岩波新書)の冒頭でこう書いています。「『一人は万人のために、万人は一人のために』の言葉に象徴される『協同の思想』は、資本主義でも社会主義でもない、もう一つの流れである。この思想を実践に移した「ロッチデール綱領」が生まれ、生活協同組合運動がイギリスのロッチデールで始まってから150年余り、今も『いのち、くらし、自然を守る』をスローガンとするフェアトレード(公正貿易)運動などとしても引き継がれている」と。

 貧困に悩む地域が多いアジア、アフリカ、中南米の国々は、本来、自然の資源に恵まれていました。ところが、いわゆる先進国の過酷な搾取的取引を余儀なくされ、生活を向上できずにきました。日本でいえば、小泉・竹中流の「規制改革・新市場主義」がその最たるもので、日本のなかにも大きな格差をもたらしました。現在求められるのは、生産地の農民の人たちも、あるいは女性も、公正な取り引き、適正な利益を売られる仕組みのなかで職を得、自立できる「経済」です。「経済」は一部の力の強いものだけに貢献するものであってはならないという考え方です。

 フェアトレードの店は北摂では、たとえば箕面の滝道で試みられたことがあったそうですが、常設店としてはおそらく初めてのようです。場所は、山麓線の皿池公園の近く、菓子店「薩喜庵」の斜め向かい。斉藤和子さんは「生産地のフィリピンなどでも、買ってくださる方に喜ばれるいい物が作られるようになりました。牧野直子さんの『結みのお』の皆さんや、阪大外国語学部の学生さんが応援してくださっています」と、地域に支えられる手応えを感じはじめているようです。

 フェアトレードの商品は、決して「安さ」が目的ではありません。場合によっては少し高めかもしれませんが、生産する貧しい国々の人々も、そして輸入国の消費者も満足する「ウイン・ウイン」のフェアな取り引きで成り立つことをめざしています。ぼくは、コーヒーをよばれましたので、今度訪れたときはコーヒーを買うつもりです。