生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

記事のタイトルを入力してください(必須)

2010-05-18 07:07:18 | 日記
お早うございます。新聞には真剣にいい紙面づくりに取り組んでもらいたいと期待しています。
生き生き箕面通信533(100513)をお届けします。

・新聞の執拗な小沢たたき
 小沢幹事長が昨日5月12日の定例記者会見で「衆院政治倫理審査会」(政倫審)で説明する。公開でもかまわない」と正式表明したことに対し、今朝の新聞各紙は、相変わらずまず「小沢をたたく」という姿勢で紙面を作っています。

 朝日は社説で「小鳩体制 政治責任から逃げられぬ」の見出しを掲げました。社説の結びは「首相と小沢氏、そして民主党全体が、それぞれの政治責任にどう向き合うかを、有権者は目をこらしてみている。それを忘れたら、参院選で手痛いしっぺ返しをうけることになる」と、おどかしの言葉を投げつけています。

 朝日の舟橋洋一主筆をはじめとする論説陣は、これまでも「小沢をたたき潰す」という政治的な意図を隠さず、露骨な反小沢キャンペーンを繰り返してきました。検察側の言い分には耳を傾けるが、小沢側の主張は無視するか、取り上げる場合は必ずその主張がおかしいというコメントつきでした。一連の推移から「真実は何か」を探るのではなく、ただ検察の描いたシナリオを拡声器で増幅する役割を果たしてきたのでした。

 本日の社説にしても「小鳩体制」などと小ばかにした文言を社説の頭にもってくる言葉の使い方自体が、鼻持ちならぬ「上から目線」をあらわにしています。それに気づかない無神経さは、劣化の見本です。

 読売は、一昨日の狂気まるだしのような反小沢キャンペーンぶりに比べると、本日は比較的穏やかな紙面になりました。一面では「小沢氏政倫審の公開容認」を主見出しとし、「証人喚問は応じず」をそでにしました。4面では「参院選指揮へ『区切り』 民主高まらぬ交代論」、そして社会面(36面)では「小沢氏、強気崩さず 聴取内容『前回と一緒』」として、何がなんでもひきずり降ろすというこれまでのトーンは少し下がっているように見えました。

 しかし、いずれにしても、執拗な反小沢キャンペーンであることに違いはありません。だから、こうした紙面を見た読者は「やはり小沢はおかしいのではないか」という印象を刷り込まれることになりかねない。それが、いわゆる「中立公正な」世論調査なるものにはねかえるという構造です。いまの世論調査なるものの数字は極めて意図的なキャンペーンに強い影響を受けた結果といえます。

 いま、マスメディアに求められる姿勢は、過去少なくとも1年間の小沢に対する検察の取り調べを点検しなおし、何が問題なのか、を冷静に振り返ることではないでしょうか。朝日にしても、読売にしても、自分たちの紙面づくりがいかに検察のリーク情報に乗せられ、踊らされていたか、穴があったら入りたくなるのではないかと思います。

 この1年間は、検察があらかじめ「小沢を引きずりおろす」というシナリオを描き、それに沿った取り調べをしてウソの情報でも、あるいは記載漏れなどを針小棒大にふくらませてリークしながら、精妙に世論操作を仕掛けてきました。繰り返しますが、検察担当の記者クラブ詰め記者は、それに見事に応える紙面をつくってきました。検察のリークは大きく扱い、小沢側の主張は無視するか、打ち消しつきの原稿にしてきました。それぞれの社ではエース級とされる社会部記者であり、自らも正義の実現を自負しているはずの記者ですが、検察官僚と報道とが癒着したかくもおぞましい「官報複合体」を形成しているのが実態です。

 自分たちが劣化するのは勝手ですが、日本自体を巻き込んで劣化させることは、もう止めにしてもらいたいものです。