生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信526 ・危ない、危ない綱渡り

2010-05-11 07:04:33 | 日記
お早うございます。ギリシャの国債、今後は誰が買うのでしょう。買われなくなったらどうなるのでしょう。
生き生き箕面通信526(100511)をお届けします。

・危ない、危ない綱渡り
 総額7500億ユーロ(約90兆円)の緊急対策のおかげで、昨日の株式市場はひとまず下げ止まりました。しかし、問題の本質は何も改善されず、そのまま残っています。ギリシャの債務不履行の懸念が解消されたわけではありません。

 ギリシャは「夕張」になってしまいました。夕張は財政破綻のつけが住民に付けまわされ、極度の我慢生活を余儀なくされました。ギリシャ国民は耐乏生活と増税路線を拒否して暴動が発生し、銀行員などに死者が出ています。

 国の経済が悪化すると、その国の通貨は売られて安くなり、それが輸出振興策の役割を果たして財政再建に役立つという現象が見られました。ギリシャの場合は、単一通貨のユーロに組み込まれているので、それが叶わない。といって、観光以外にとくに稼げる産業もありません。

 ただでさえ危ないギリシャの国債、今後は誰が買ってくれるのでしょう。買ってくれる人が少なくなってくると、どうなるのでしょう。ポルトガル、スペイン、イタリアなども”予備軍”と見られています。

 欧州危機は、ドイツもかぎを握っています。ドイツ国民が負担を嫌がり、それは選挙結果に表われつつありますから、ドイツが負担増にためらいを見せるとたちまち危機再燃と懸念されています。

 ところで、日本。日本も借金は負けていません。財務省が昨日発表した09年度末の「国の借金」(債務残高)は882兆9千億円と過去最高になったそうです。昨年度より4.3%増の36兆円増えました。日本の借金ももう限度いっぱいです。

 しかし、現在進行中の民主党の参院選向けマニフェストは、財政再建より「あれもやります。これもやります」に傾いています。日本も、利払いのためだけに借金を重ねざるを得ないところまであとわずか。私たちは、政府に「あれもやれ。これもやれ」とあまり要求しない方が良さそうです。

 「この国の形」は、方向性は「北欧型」をめざしたいものです。アメリカにコントロールされる「米国型」はそろそろやめにしたいものです。