生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1587 ・アメリカは安倍首相の「改憲」を警戒

2013-04-27 07:28:10 | 日記

おはようございます。                                                                 生き生き箕面通信1587(130427)をお届けします。

・アメリカは安倍首相の「改憲」を警戒

 アメリカから日本に対する根本問題の注文が届きました。本日4月27日の朝日新聞朝刊に掲載された米コロンビア大教授のジェラルド・カーティス氏によるコラム(15面)です。

 内容は、「日本国憲法の平和主義という根本精神は変えるな。経済再建に専念しろ」というメッセージです。

 カーティス教授は、日本を操るジャパン・ハンドラーズの理論的支柱です。だから、「平和主義を変更するな」と注文をつけるのは、アメリカが最近の安倍首相の政治姿勢に強い警戒感を抱き始めた証左とみて間違いないといえます。

 カ―さんは、「なぜいま、憲法改正や歴史の見直しなどに重点を置くのか」と疑問を呈し、「そんなことをすれば、投資家はマーケットから去り、株価はあっという間に下落するだろう」と、予想しています。

 そのうえで、「憲法を部分的に直すべきという立場と、憲法の精神を否定するという立場には大きな違いがある」と、指摘。「首相は、憲法96条が定める改正手続きのハードルが高すぎる、と主張する。しかし、米国など先進国の多くの憲法は、改正手続きを難しくしており、日本だけが特別なのではない。それは、『アメリカの民主主義』を表した政治思想家トクビルらが警告した『多数者の横暴』を防ぐためのものだ」と、憲法の核心を改めて特記しています。

 警戒の中心は、表向きは中国や韓国などに対する東アジアでの緊張を高める発言ですが、本当のところは「強い国防力を持つ日本」への警戒です。アメリカは、日本人の優秀な潜在能力に常に警戒を怠りません。

 カーティスさんは、「その前にやるべきことがあるのではなかろうか。経済連携、政治や軍事問題の対話、人的交流などを通じて東アジア諸国との信頼関係を強める。それは、歴史問題を取り上げて不必要に外交関係を緊張させるよりも、よほど生産的であり、日本の国益にかなうことではないだろうか」と、あるべき姿を助言しています。この助言自体には、ぼくも同意します。

 ただ、アメリカには日本を従属国として抑え込んでおくという至上命題があります。それは直接的には、巨額の資金を還流させられるという直接のメリットが計り知れないからです。より根本的には「二度と再びアメリカに対抗する力を持たせない」という強力な意志があります。

 アメリカは占領以来一貫して、「神風特攻隊」を生む日本の精神構造に警戒感を隠しませんでした。日本が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げられ、経済力を強めた時、ただちに叩きつぶす戦略を発動しました。それが、プラザ合意による急激な円高でした。「失われた10年」のスタートとしました。

 しかし、安倍政権は、もう止まりそうにありません。改憲に向けて走り始めました。ライト・ウイングに属するグループに火をつけてしまいました。「カイケンだ、カイケンだ」と汽車は猛進し始めました。これにストップをかけられるのは、私たちが参院選で、自公民プラス維新・みんなの改憲5政党に「ノー」を突きつけられるかにかかっています。