おはようございます。 生き生き箕面通信1575(130415)をお届けします。
・鮫川(サメガワ)でこっそり進める核の処分場
国(環境省)は福島県南部の鮫川村で、高濃度放射性廃棄物である焼却灰の処分場造りを秘密裏に進めています。住民説明もほとんど行わず、アセスメント(環境影響評価)もなし。現地が水源地であるにもかかわらず、核のゴミ処分場造りを進めているのです。
環境省は、1キロ8000ベクレル以上の高濃度汚染の落ち葉などを焼却し、10万ベクレル以下は大丈夫と根拠もなしに基準を緩める措置をとったうえで焼却灰を9万9千ベクレルにして管理型処分場(一般廃棄物最終処分場)に埋め立てる計画です。焼却によって、放射性物質は10倍以上に濃縮され、その焼却する過程で放射線が環境中に放出される恐れが強く、また焼却灰を埋めることで土壌や地下水を長期にわたり汚染するとして専門家からも危険性が指摘されています。
しかもこれはスタートに過ぎず、ここで得たデータをもとに他の市町村へ建設を進める計画です。鮫川では3年間に7億円超をかけて進める秘密裏の核の処分場です。
「止めようガレキ焼却! 許すな被曝の拡大! 危険な放射能拡散政策を被災地とともに考える『4.14全国シンポジウム』」が昨日4月14日、大阪市内のエルおおさかで開かれ、そこでこの「鮫川処分場問題」が報告されました。現地では、建設の白紙撤回を求めて「鮫川村焼却炉問題連絡会」が結成され、建設反対運動を続けています。(「鮫川村焼却炉」で検索してください)
全国的な問題としては、放射能ガレキの焼却灰処分が改めて浮き彫りになってきました。焼却によって濃縮された汚染灰の処分場は、どこからも敬遠され、行き詰ってきました。そこで国(環境省)は、住民に知らせず、こっそり建設を進める作戦に切り替えたのです。
他方、大手ゼネコンに丸投げした放射能汚染廃棄物(ガレキ)のガレキ利権や、除染利権は豊富な予算がついてウハウハで進められています。ガレキ処理は除染事業とともに、放射能汚染地域への帰還促進とセットで、原発再稼働への地ならしという意味を含んでいます。
ガレキ処理は、広域化させないことが大原則です。安倍政権は、フクシマ第一原発の周辺は「人が永久に住めないところ」として指定し、そのうえでどうするかを考えるべきではないでしょうか。