生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1563 ・良識派勢力をバッシングしつつ、日本は急激に右カーブ

2013-04-03 07:16:24 | 日記

おはようございます。                                                                             生き生き箕面通信1563(130403)をお届けします。

・良識派勢力をバッシングしつつ、日本は急激に右カーブ

 復興相という重要ポストを務めた民主党の平野達男・参院議員が離党届を提出しました。これに対し、民主党は離党届を受理せず、昨日4月2日に重い除籍(除名)処分にしました。民主党が日本の良識派勢力と位置づけられるかはともかく、少なくとも安倍政権への対抗軸として存在感を示してもらいたいものですが、崩壊が止まりません。

 7月の参院選でさらに激減すれば、民主党は党壊滅の危機に直面します。世は、自民王国が確固となり、国民は主権在民はどこへやら統べられる(支配される)対象でしかなくなります。いま、日本は急激に右カーブしつつあります。 

 平野氏は復興相という重要閣僚を務めており、民主党の再建に注力すべき立場ですが、あっさりと逃げ出し、場合によっては「自民の応援を得たい」という無節操ぶりです。これまで闘ってきた自民党に対し、「民主を離れたから、支援してね」と、あっけらかんとしています。何の政治的信条もない、保身ばかりの平野さんです。こんな男を、岩手の有権者は当選させるのでしょうか。

 平野氏はもともとは小沢系として岩手選挙区で当選してきましたが、小沢王国の岩手奪還に執念を燃やす自民党は、麻生副総理らが「前向きに検討すべき」という考えと伝えられています。

 民主の「常勝区」で、岡田克也・前副総理のおひざ元である三重選挙区でも、維新とみんなの党との統一候補が擁立され、厳しい戦いを余儀なくされました。

 この逆風に、海江田民主は有効な対策がなく、立ち往生の情けなさ。社民、共産、みどりの党も支持率は低迷。安倍・自民の制圧前進、ロケット・ダッシュを許しています。

 問題は、安倍政権が何をやるか。その結果、日本をどこへ導くことになるのかです。まず当面、最も力を入れているのが、オバマ大統領から催促されているTPP(環太平洋経済連携協定)への参加です。国内的には、原発の再稼働。そして、最大の課題としているのが、憲法改定であることはご承知の通りです。

 あまり注目されていませんが、マイナンバー制度の新設もあります。すでに実施されている住基ネットを基礎として、国民すべてに背番号を割り当てて、さまざまに活用しようとしていいます。統治する側にとって好都合なのは、国民一人ひとりが現在何をしているか、所得はどれくらいあり、どんあ病気で医者にかかっているか、個人の尊厳に関わるほとんどすべての情報が即時に把握できる恐ろしいシステムえです。

 国民の中には、「このマイナンバー制さえあれば、所得隠しができにくくなり、納税の公平性が徹底できる」という期待もあります。しかし、のそメリットをはるかに超えて、個人のプライバシー権が取り上げられるのです。国民は丸裸にされるのです。これは、むしろ憲法違反と言える内容なのです。

 日本が右カーブを切ったすえにたどりつく先は、個人の自由が大幅に制限される「監視社会」です。事実、自民党の憲法改正草案には、「常に公益及び公の秩序に反してはならない」という公益優先が色濃く規定されています。つまり、「公序良俗」に反すると判断すれば、すべて違法とできるのです。「小沢裁判」などのでっち上げは、おちゃのこさいさいの態勢になります。

 こうした方向を、日本のジャーナリズムは真っ向から批判せず、ただ見過ごしています。そして、有権者もよく分からないまま、「マイナンバー、いいんじゃない」ですましています。

 5年後、10年後の日本は様変わりしているのではないでしょうか。