生き生き箕面通信

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1583 ・麻生副総理ら3閣僚の靖国参拝――安倍政権の外交音痴

2013-04-23 07:23:46 | 日記

おはようございます。                                                                                   生き生き箕面通信1583(130423)をお届けします。

・麻生副総理ら3閣僚の靖国参拝――安倍政権の外交音痴

 靖国神社の春の例大祭に合わせて麻生副総理ら3閣僚が参拝しました。中国、韓国がただちに反発を示し、韓国外相の訪日が取りやめになりました。いまは日中韓3か国が協力して東アジアの平和を築いていかなければならない時です。にもかかわらず、わざわざ問題を起こす安倍政権の閣僚ら。安倍首相は自らが参拝しなければ、閣僚の参拝なら外交問題にはならないだろうと甘く見たのでしょう。

 根本の問題は、先の大戦に対する日本の歴史認識とそれに基づく責任の果たし方が、アジアの中できちんと受け入れられているか、です。中国、韓国をはじめアジアの各国を侵略したという歴史的な事実に対する責任が果たされているか、です。A級戦犯を合祀している靖国へ日本の政治のリーダーが参拝することは、かつて踏みにじったアジアの国の心情を改めてないがしろにする行為となります。

 天皇は、A級戦犯が合祀されてからは、ご自分の気持ちの上からも、アジアの国々への配慮からも親拝を取りやめました。それは宮内庁長官だった富田朝彦氏が残したいわゆる富田メモに天皇の言葉として、「A級戦犯ばかりか松岡、白鳥までもが。(中略)だから私、あれ以来参拝していない。それが私の心だ」と話されたとあることからも明らかになっています。

 天皇ですら配慮している、非常に神経を使うセンシブルな案件に対し、安倍首相らは単に「国のために生命を捧げた英霊に尊崇の念を表すのは当たり前」ですましています。しかし、A級戦犯は、闘って生命を捧げた者ではありません。だから、安倍首相らの言い分はごまかしです。東條英機首相(当時)をはじめいずれも国内で生命を永らえた者ばかりです。戦場で実際に闘って生命を捧げた英霊を祀る靖国の本来の在りようからも、A級戦犯は合祀すべき対象ではありえないはずなのです。したがって、A級戦犯だけを外して別に分祀してしまえば、たちどころに問題は解決するはずの簡単な問題です。

 それはともかく、アジアの国々に不快な念を与える行動を平気で行う安倍政権閣僚の面々。外交音痴もいいところです。結局、自分の気持ちだけすっきりすれば、アジアの人々の気持ちはどうでもいいという、島国根性の手前勝手な振る舞いです。

 朝日新聞は本日4月23日の社説で靖国参拝問題を取り上げ、「なぜ火種をまくのか」と、安倍政権の姿勢に懸念を示しました。とくに、「きのうの国会では、過去の植民地支配と侵略へのおわびと反省を表明した村山談話について『安倍内閣として、そのまま継承しているわけではない』と述べた。高い支持率で、緊張感が薄れているのではないか。閣僚の行動を含め、自制を求めたい」と注文をつけました。

 右傾化著しい安倍政権。これからもアメリカの後ろにくっついて、アジアの国々を踏みにじることなどあまり意に介さない”外交”を繰り広げることでしょう。それは「外交」の名にも値しない、「愚劣害交」にすぎません。