生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1567 ・読売化するNHK――パブリック・アクセス権の確立を急ぐべです

2013-04-07 07:00:13 | 日記

おはようございます。                                                                                生き生き箕面通信1567(130407)をお届けします。

・読売化するNHK――パブリック・アクセス権の確立を急ぐべきです

 週刊誌などで話題になったNHK元アナウンサー・堀潤さんの退職。退職せざるを得なかった理由は、NHKが望まないことを発信しようとし、社内で主張してきたからです。そのいきさつや、これからどうするか、が「週刊金曜日」の最新号(4月5日号)に掲載されました。

 退職の理由は、例えば原発事故直後に、放射線の飛散・拡大の予想データ「SPEEDI」の存在をNHKは知りながら、そのデータの報道を自ら取りやめたことを批判、「国民の生命、財産を守る公共放送の役割を果たすべきだった。私たち(NHK)の不作為を徹底的に反省し謝罪しなければならない」と発言したことが、上層部の逆鱗に触れたようです。

 上層部との対立のほとぼりを冷ますためにアメリカに留学たのですが、そこで制作した映画「変身」も局内で大問題になり、結局、上映できなくなった。留学先はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)だったのですが、「僕はUCLAで『ドキュメンタリーとは啓蒙、警鐘、警告だ』と学びました。NHKには啓蒙、警鐘はあるけれど、警告は苦手なのかもしれません」と語っています。

  NHKは公共放送であり、だから視聴料を税金と同じく強制的に徴収することができると定められています。それなら政治的中立をできるだけ大切にし、少数意見にも配慮した番組制作が義務となります。ところがいまや、NHKの”読売化”が進みつつあり、権力側の立場を広報する偏向報道が著しく目立つようになりました。

 堀さんは今後は、「市民が発信する『8bitNews』を作りました」と、新しいメディア活動に力を入れるそうです。これは、欧米などでは法的にも確定している「パブリック・アクセス」という市民の権利を実現する一歩となるもので、市民が放送などにアクセスして、自分たちの制作した映像や主張を流すことができるというものです。

 パブリック・アクセスは、韓国や台湾などでも「テレビへのアクセス権」が法的に確立しています。NHKはこれを嫌ってこの権利に関する情報を提供しないので、日本ではほとんど知られていません。

 堀さんは、「まず8bitNesへ投稿してみてはいかがですか」と、積極的な参加を呼びかけています。こうした新しいツールを育てるのも21世紀に生きる私たちの務めのようです。