生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1030 ・「原発の国民投票を」――落合恵子さんの忘れ物

2011-10-03 06:46:22 | 日記

おはようございます。「ニューヨークの春」は訪れるのでしょうか。本日の読売新聞特派員電によると、「ウォール街、占拠」をツイッターなどで叫ぶ若者たちが9月16日以来2週間にわたって連日、近くのズコッティ公園で集会を開き、ごく少数の富裕層に対する敵意をむきだしにしたデモを繰り返しています。中には公園に寝泊まりして集会に参加している者もいるほどで、サンフランシスコ、シカゴなど全米のほかの大都市にも波及しつつあります。
生き生き箕面通信1030(111003)をお届けします。

・「原発の国民投票を」――落合恵子さんの忘れ物

 「ぜひお話しなければならないことを忘れていました」と、講演をいったん終え、主催者側が閉会のあいさつも済ませた後、落合恵子さんが再び登壇。そして、「(脱原発をめざす)私たちは『みんなで決めよう原発国民投票』を結成し、『原発国民投票法』を制定させるよう、署名運動を始めることにしました。みなさんのご協力をお願いします」と訴えました。

 「さようなら原発 1000人集会in関西」が昨日、兵庫県伊丹市のいたみホールで開かれました。主催者側は「掛け値なしの実数で、1200人が参加してくださいました」と報告。

 衆院議員の服部良一さんらの講演のあと、落合恵子さんが例のもじゃもじゃ頭で、「福島原発事故が起こってしまったことを前に、私はいま、(この事態が起こることを)知っていながら非力ゆえに、知っていながら無力ゆえに、知っていながら『どうせ変わりはしないよ』という気持ちが忍び込んできて、気がつけば福島事故まで来てしまった。『まだ間に合うのなら』という本をお尻のポケットに突っ込んでやっていたのではなかったか。しかし、ここまで来てしまった。だけど、あきらめない。どんなに小さくても前に進む」と、反省と決意を語りました。

 20数年前に落合さんが会ったネイティブ・アメリカン(インディアン)のダイアン・モントーヤさんは、こう言ったそうです。「わたしたちは、何かをどうしても選ばなければならない時、祖父母から言って聞かされた次のような教えを思い出すのです。……何か重大な選択を迫られた時、七世代先の子どもたちのことを考えなさい。いまはそれがどんなに便利に思えても、七世代先の子どもたちにとって望ましくないに来が予想できることは決して選んではならない、と」。

 原発は、再稼働されようとしています。

 落合さんたちが始めた「原発国民投票法」を制定させるための書名活動は、極めて重要な意義を持つに違いありません。原発の是非を選択する道を、国民の手に取り戻すという民主主義の基本にかかわる動きだからです。通常の署名活動の結果は、署名された束が役所に手渡されても、倉庫に放り込まれておしまい、となるのがオチだったという弱さがありました。

 しかし今回、当面は東京電力本社がある東京都と、関西電力本社がある大阪市で、原発の是非を問う住民投票条例制定の直接請求を目指す署名活動は、有権者の50分の1以上集めると、自治体の首長は20日以内に議会を招集し、条例案を提出しなければなりません。それだけの効力があるのです。つまり、直接民主主義に近い意義があります。

 *直接請求に必要な署名数は、東京都で約21万4200人、大阪市で約4万2600人以上です。東京都では2か月以内、大阪市では1か月以内に書名を集める必要があります。

 *インディアンという用語は、差別語と思われている節がありますが、実際にはインディアンの人々自身が「インディアンという語を使うことこそ、私たちの歴史を風化させない道」と積極的に使うのだそうです。「ネイティブ・アメリカン」という語を使う方が、白人に虐殺されてきた歴史をオブラートに包んで見えなくさせてしまうのだそうです。