生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1044 ・「原発は今すぐ廃炉にしなければダメでしょう」と山本太郎さん

2011-10-17 06:53:38 | 日記

 おはようございます。今朝の朝日新聞は、若宮啓文・主筆が自ら筆を執り、例によって「小沢批判」を
「座標軸」(3面)で展開しました。内容は「検察批判があるなら、国会の場で主張すべきだ」というものです。一見、もっともな主張に見えます。しかし、検察の尻馬に乗って、冤罪まがいの「小沢悪玉論」をスクープしてきたのは、朝日自身でした。いまさら、「小沢無罪」の判決が出れば、「朝日の誤報、冤罪あおり」の閣下となります。ここは何としても、、「小沢有罪」を早く確定させなければならない。朝日のここ数年の異常な小沢個人攻撃は、ジャーナリズムの倫理綱領をはるかに超えています。
 生き生き箕面通信1044(111017)をお届けします。

・「原発は今すぐ廃炉にしなければダメでしょう」と山本太郎さん

 「さよなら原発関西のつどい」が昨日10月16日、大阪市内のエルおおさかで開かれました。午前の部で登壇した小林圭二・元京大原子炉実験所講師は「高速増殖炉『もんじゅ』はただちに廃炉にすべきです」と強調しました。

 午後、最後に壇上に上がった山本太郎さんと、自称「中3アイドル」の14歳の藤波心さんは、トークの中で、「すべての原発をただちに止めましょう。廃炉にしましょう。大地震はいつ起こってもおかしくない状態です。フクシマを繰り返さないためには、すぐ止める必要があります。そのために、自分の選挙区の国会議員に、『ただちに廃炉に動き出してほしい』と電話をしてください」と、この時ばかりは真剣な目を会場に向け、一生懸命に呼びかけました。

 この日の「つどい」が浮かび上がらせたのは、「ただちに廃炉へ」という主張でした。実は、この日国会報告をした服部良一衆院議員は、社民党の「脱原発アクションプログラム」に触れ、「いますぐ脱原発を、といってもムリがある。だから、本当に脱原発社会を造るには10年、20年かかる」と、話したのでした。

 太郎さんには、それが憤まんやるかたなし、なのです。「国会議員は何をしているのですか。原発はいま止めなければ、再び大事故が起こってからでは遅いではないですか」という気持ちのようでした。

 午前の部の小林圭二・講師も、「『もんじゅ』で『フクシマ級』の事故が起きたら、琵琶湖の水はただちに飲めなくなります。もんじゅの下には、大きな活断層が走っている。いつ大事故が起きてもふしぎではない」と、もんじゅの切迫した危険性に警鐘を鳴らしました。

 小林さんは、パワーポイントを使って、もんじゅで大事故が起きた場合の想定映像を視覚化して訴えました。「もんじゅはこれまでに1兆数千億円の税金がつぎ込まれたが、ほとんど発電したことはなく、それでも1日に5500万円がかかっている。今は原型炉の段階ですが、これから実証炉をつくり、次に実用炉となるが、それは2050年の計画。欧米ではアメリカも、ドイツもイギリスも高速増殖炉は無理と判断して撤退しました。原発に熱心なフランスでさえ、撤退したのです。高速増殖炉にこだわっているのは、世界中で日本だけなのです」と、実態をさらけ出してみせました。

 なぜ、日本は高速増殖炉「もんじゅ」にこだわるのか。それは、プルトニウムを混ぜて燃料としたMOX燃料が使えるためです。実は、原発を動かすと必然的にできるプルトニウムの処理が行き詰っています。これまで、フランスなどに使用済み核燃料の処理を依頼してきましたが、そのフランスもムリになってきました。日本国内の六ヶ所村での再処理もムリ。プルトニウムをリサイクルして「夢の燃料」とするプルサーマル計画は、すでに破たんしているのです。だから、1日5500万円もかけているのは、まったくの税金の無駄遣い。

 そして問題なのが、近畿の若狭湾にあること。琵琶湖からは30キロしか離れていません。だから、原発周辺自治体として、滋賀県も含まれ、若狭湾周辺に日本一の原発銀座があることに、拒否権を発動できるようにする必要もあります。

 児玉龍彦・東大教授の熱のこもった発言も、映像で再現されました。児玉教授は、何回も被災地を訪れ、とくに子どもたちを放射能被曝から救いたいと、除染などに懸命の努力を続けています。先の国会では、「子どもたちの被曝対策の遅れに、満身の怒りを込めて抗議します。国会議員は何をしているのですか」と、語気を強めました。

 ことは、急を要するのです。しかし、野田首相は、「脱原発」を口にしなくなりました。むしろ、「原発の安全性を高める。そのうえで、ストレステストがすめば、再稼働させる。また原発輸出は続ける」という方針を明らかにしています。「原発ムラ」はすでに、かなりよみがえったのです。

 私たちが今なんとかしないと、次世代の子どもたちに「世界の迷惑・ニッポン」を残すことになります。