カルテ番号 わ・9(3)
やがて父親は、洋子に家を出て一人で暮らすように言った。
父親なりに考えての言葉だったのだろう。
父親の家事までしていては、結婚の妨げになると考えたのだろう。
あるいは、母親似の洋子を見るのが辛かったのかもしれない。
だが洋子にしてみれば、家族から見離された気がした。
言葉の足りない父だった。
しかも、頑固だった。
洋子が一人暮らしを始めたのは23歳だった。
実家から車で1時間ほどの地方都市だった。
車のディーラー会社の経理事務の仕事だった。
しっかり者の洋子は会社でも信頼されていた。
そして10年が経った。
その間に恋人もできた。
結婚を意識した相手だった。
交際は6年目で終わった。
原因は・・・双方にいろいろあったのだろう。
30歳前に結婚を意識していただけに、ショックだった。
その後は誰とも付き合っていない。
結婚願望はほとんど無くなっていた。
何となく心が落ち着かなくなったのが33歳だった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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