水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1284」

2017-05-21 19:05:25 | Weblog



カルテ番号 わ・9(21)

「氣を直接、もっと受けてみたいです。
ここに来て、私全体が変化したがっているみたいです。
変な言い回しですが、時期が来た、とでも表現するような。
先生に会えた事もそうですが、もっと変われる気がします」
院長は頷いて、マットに横になるように言った。
「リラックスして、自由にして下さい。
話をしながらでもいいですよ」

洋子は目を瞑って手足を少し広げて、仰向けになった。
まるで、幾度も通っているかのようだった。
そして、思った。
以前、それがいつの時代か分からない。
その時も同じように、この先生から治療された。
気功かどうかわからないけれど、安心して仰向けになっていた。
この感覚、記憶は何だろう?

院長は頭の方から、そっと頭部に指を触れた。
その指がやや額に触れた時、洋子はいきなり涙が流れた。
悲しいとか、懐かしいとかではない。
何の感情だかわからない。
感情の高まりも感じない。
だが、涙の量は半端なく流れていった。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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