水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・975」

2016-07-16 19:53:21 | Weblog



カルテ番号 ゆ・1(28)

長い間、弓削は自殺した友人に心残りがあった。
幾度も、ああすれば、こうだったら、と考えた。
その思いは次第に薄れたとはいえ、消えるものではなかった。
今の院長の言葉で、更に一段と心が軽くなった。
亡くなった人の人生に、口を出すべきではない。
それは、その人を尊重しているからなのだ。
どんな人生であっても、尊重しているからなのだ。

院長の言葉は続く。
「生きているという事実が、とても重要なのですね。
生命は、他の生命と関わり、交じり、時には創造します。
人間の能力では創造はできませんが、生物に備わっている生命なら可能です。
虫でも微生物でも魚でも猫でも、生命があるなら創造できるのです。
勘違いしやすいのですが、生命は人間の能力ではありません。
生命が備わっているから、生きているのです。
そして、生きているから、変わることができます」

弓削は深く考えている。
自分達は、変わらない真実を追いかけた。
真実や真相を解明しようと研究していた。
ところが、人間では解明できない生命の働きがある。
大切なのは、変わらない事ではなく、変わる事。
変わらない事よりも、変わる事が重要だった。
ならば、研究者の姿勢は違う方向かもしれない。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)

(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」  「迷説恋愛論」  「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
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