カルテ番号 も・6(10)
婦人は少し考えてから話し出した。
「私に上手く説明できるか判りませんが・・・
要は、何の為に太極拳をするのか、という目的でした。
人前で見せるなら、キチンとした動きがいいのかもしれません。
まして、大勢で動作を合わせるなら、自己流はダメでしょう。
ですが、私は自分の病を克服する為でした。
自分専用の為にするのですから、自己流に意味がある、と。
自分の生命を活性する為ですから、自己流でなければ意味がない、と」
茂木滋は、それを聞いた時、何かが見えそうな気がした。
婦人の言った意味は、何となく解るような気がする。
だが、太極拳の話には興味がない。
そうではなく、生命の活性という言葉に何かを感じた。
最近の沈みがちな心に、さざ波が起きている。
自分は、もう何も求めていない、と思っていた。
それが、揺らいで、震えるものがあった。
「貴女の言葉には、何かがあるようです。
ぶしつけで申し訳ありませんが、もう少し話をしていただけますかな」
それに対して婦人は首を横に振った。
「いえ、違うのです。
これは、私の言葉じゃないのです。
受け売りの言葉ですが、これ以上は、上手に話せません。
よろしければ、この言葉を教えてくれた先生を紹介しますわ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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