カルテ番号 も・6(9)
「ありがとう。とても美味しいお茶ですね」
婦人は笑って答えた。
「あら、嬉しいわ。それ、私が炒って淹れてきた玄米茶ですよ。」
茂木滋は改めて婦人を見た。
女性の歳はわからない事が多い。
50代後半くらいだろう?
主婦という感じがしない。
「先ほどのあれは、太極拳ですかね?
実に見事な舞というか、動きだったと思いました」
婦人の笑顔は淑やかであるが、明るい。
「ええ、太極拳です。
ですが、自己流なのですよ。
ある人から、自己流に意味がある。
自己流でなければ意味がない、といわれましたので」
自己流に意味があるのは、茂木も理解できる。
自己流が無い連中など、ただの駒にすぎない。
だが、自己流でなければ意味がない、というのは解らない。
「それは、どういうことですかな?
どうも私には、難しすぎて・・・」
婦人はまたも、微笑んだ。
「そうですよねぇ。
私も初めて聞いた時、何故だかわかりませんでした」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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