田沼意次の妾腹、女剣客の三冬。
おはると同い年で、大治郎より5歳若い。
最初は危機を救った小兵衛に想いを寄せる。
小兵衛は、40歳年下の二人から惚れられるわけだ。
だが、小兵衛はおはるに言い寄られ夫婦となった。
剣一筋で処女でウブな三冬は、それすらも気づかぬ。
だが、女として身体がうずき、いつしか対象が大治郎になる。
その事自体が、三冬には不思議でわけがわからないままだ。
剣一筋の身体と心から、人の、女の、やわらかさが出始めていた。
それも小兵衛、大治郎親子との親交からだ。
その三人の剣客が一組の男女関係の事件を解決した。
その顛末に小兵衛がとった策に、まだまだマジメな大治郎は驚く。
「真偽は紙一重。
嘘の皮をかぶって真をつらぬけば、それでよいことよ」
人がシアワセになるのに、真偽など適当に使えばいい。
ワシも、この仕事をしていて、つくづくそう思う。
生命力が上がるなら、嘘の百や千や万くらい・・・
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