水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「迷解剣客商売・11」

2011-05-11 20:28:02 | Weblog



人の世の不可思議さや矛盾や危うさ。
それらを含めて、人の世の面白さを表す。
面白さ愉しさに、人の性と食が大きい。
池波氏のエッセイでも触れているらしい。
(まだ読んでない・・・)

第一巻から順に解説してみよう。
最初の章で大治郎の食事が出てくる。
朝も夕も根深(ネギ)汁と大根の漬物だけ。
当時の風俗もよく描かれている。
通常は一日二食。
茶がなければ、白湯が普通だ。

食事は近くの百姓の女房がしてくれる。
ある時、ネギの替わりにタニシが入っていた。
思わず「うまい!」と声が出る。
寡黙な剣客の大治郎が感激するのだ。
麦飯とタニシ汁を交互に口に運ぶ純朴な男。
生命力溢れる若者に食べる幸福感が漂うのだ。

今の日本の食事を考えさせられる場面だ。
食事から得られるモノは多く大きい。
それは見た目の贅沢とは違う。
見た目は麦飯とタニシ汁と漬物だけだ。
だが、読んでいるだけで、羨ましくなる。
もちろん、人一倍頑健な身体とスタミナである。


        
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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コメント
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