「癒し」と「治療」
「癒し」が曖昧な言葉でも、人々の生活に影響を及ぼすほど重要でなければかまいません。
しかし、「治療」との混同や重なっている部分があるなら、とても大きな問題に発展しかねません。
体と心を如何に回復するか、健康を目指し維持するかは、誰にも当てはまる人生の最重要の関心事でもあるのです。
また「治療行為」は生命を左右する場合も起こりえますので、幾つかの法律で規定されている行いでもあります。
「治療」側として、医師(医療行為者)と医師以外の治療者(按摩・鍼等)とそれ以外の施術者(各種療術)の相互理解と協力も大切だと思っています。
この関係は法律などで改善されて、資格制度などの新設により解決できる問題だと思っています。
こういった「医療・治療」側の改善点とは別に、「癒し」側としての混同があるのです。
この本は「癒し」と「治療」の混同をさけ、重複する部分の理解を深める目的で書いています。
今までは「癒し」の治療的部分を各種療術の一つとして押し込めていたようですが、それでは本来の「癒し」の活用にもなりませんし、「治療側」の危険性まで引き起こしてしまいます。
「癒し」の無理解は患者やクライアントに直接的な危険はありませんが、「代替医療」ではありません。
代替医療の一つとして勘違いしますと、治療を怠ってしまう間接的な危険もあります。
治療的効果があるからといって、医療に組み込ませるのは無謀だと思います。
しかも受ける側に直接的な危険はなくても、無特定多数を扱う治療行為者には危険を蓄積してしまう仕組みがあるのです。
(本館は 「氣の空間・氣功療法院」