呼吸や排便のように、アウトプットをすると自動的にインプットが遂行されると思っていましたが、それは身体のしくみだけでした。クリエーターからすると、良いアウトプットをするにはインプットの質と量が圧倒的に大切であることを、本書を読んでまざまざと知りました。それが、
「アウトプットの質と量は、インプットの質と量が決める」
です。そんなのクリエーター、クリエイティブになる人だけだと考えているとしっぺ返しを喰らうと思います。AI、人工知能の発達は今後の人のあり方を変えていきます。つまり、AIのできないこと、創造性や想像力を駆使することを人が担うこととなれば、誰しも少しでもクリエイティブな人生を歩む方が良いに決まっています。
それではどうすればよいか?「精度の高いインプットを仕組み化している」、要するに、有限である時間に良質のインプットを吸収する習慣を体得することが重要になります。「自分を賢くしないものを、自分の目と耳と口に入れない」、至ってシンプルな方法です。インプットに値するものとは、「歴史にくさびを打つもの」、「受け取る者の価値観をゆさぶるような大きな『問い』が含まれているもの」としています。読書家と言っても、意味ある書籍を読まなければなりません。本書には、書籍だけでなく、美術、映画、演劇、音楽、そして食に至るまでその方法を詳述しています。
特に印象に残ったのは、インプットをする場所。インターネット回線のない場所を自ら持てるか。私にとって、これは大きな課題です。
『インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。』(菅付雅信著、ダイヤモンド社、本体価格1,600円、税込価格1,760円)
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