WBC侍ジャパンの栗山監督は退任されました。重責のポストであり、優勝したんだから勇退という言葉を使っていいでしょう。栗山さんは毎日書いているノートにどう表現したのでしょうか?気になる所です。
小学校から野球を始めた栗山少年は野球ノートを書いていました。練習や試合の反省や改善点、今後の取り組み方など、中学、高校、大学とそのノ-トに書く内容は変わり、最後にはひとりの人間として自分を磨くノートになりました。日本ハムファイターズ監督時代のノートを抜粋した本書は、野球での個々の事象に合った、中国や日本の古典、また、森信三先生の教育者の言葉も加味しています。
栗山さんが読書家であることだけでなく、ノートに自分の考えをアウトプットし続けたことが素晴らしいと思います。日々の中で自分がどう考え対処すべきかの判断は、論語などが書かれた2500年前と全く変わりません。いにしえの書から学び、現実の問題にどう向き合い、実践するは、ノートの蓄積がヒントを与えてくれるでしょう。
『栗山ノート』(栗山英樹著、光文社、本体価格1,300円、税込価格1,430円)