「泰樹、三重行きたくない?」
そう当時の医学部ボート部の主将の若原さん(現6年生)に言われたのは2年生の時でした。
「国体予選を勝ちあがれば、無料でいけるらしいぞ!」
「ええ無料ですか?!行って見たいですね〜」
”無料”という言葉にかなりそそられはしましたが、内心「絶対無理やろなあ」なんて思いながら出場したのが、私の初めての国体予選でした。同級生の白土(現4年生)とダブルを組むことになったものの、2年生から全学に移ってきた私は新人期間真っ只中だったので、ろくにダブルでの練習を詰めずに本番を迎えました。本番は茨戸らしい大荒れの天候で、乗艇期間3ヶ月の者同士のダブルは、全レーンを漕破し、圧倒的最下位でゴールしました。これが私の初めて出場したボートの大会でもありました。豊枝さん大西さんダブルとの並べレースだったのですが、一瞬で消え去り、「これは一生かかっても勝てねえな」と思ったのを覚えています。決勝で、そんな豊枝さん大西さんダブルに大勝して行った東経ダブルなんて雲の上のような存在でした。
一年経ち、思っていたよりボートが速くなりました。北大として出場権を獲得したM4+ に、その年のインカレに出場したM4+で出させていただけることになりました。初めての国体は栃木国体でした。北海道から栃木への移動は大変で、フェリーx車移動ですごく遠かったです。しかし、ホテル自体は素晴らしく、バイキング温泉付きに加え、漫画コーナーも完備されており、私は「ブルーピリオド」を読破しました。また、会場には全国の都道府県選抜チームということで、あらゆる強豪校や社会人の混成クルーを見られ、インカレや全日とは違い、ドリームマッチのような雰囲気で面白かったです。我々北大のM4+もその年のインカレでは8位入賞していたものの、スプリントレースの不慣れさや、規格艇に苦戦し、全体のタイム順17位で惜しくも準決勝進出(16チーム)を逃しました。
そして、ついに今年、国体をメインターゲットに去年のM4+から一人変えたメンバーで練習を開始しました。今年の国体は鹿児島ということで、去年とは違い、大熊さん率いる社会人チームや、茨レガで存在感を見せた商大なども予選に出ており、まず予選突破が一つ目標となりました。とは言っても、国体予選の一週間前には東北戦が控えており、なかなか揃って練習する機会はありませんでした。そのため、水曜日の午後や、日曜日の午後を使ってちょっとずつ練習を重ねました。また、私はストサイで乗ることになっていたので、東北戦に向けてバウサイで漕ぎ混んでいる中での練習はなかなか難しかったです。ただ、やはり去年のインカレ期間中でかなり漕ぎ合わせてきたクルーなので、すぐに感覚をつかみ、日に日に上達していきました。そして、東北戦から国体予選までの一週間、私は徹底的にストサイを練習し、本番にはかなり完成度高く漕げるようになりました。
いよいよ迎えた国体予選、初日は大熊さんたちとの社会人チームとの勝負でした。「 GO」の合図とともに大熊さんたちが大きく飛び出し、半艇身差をつけられましたが、百戦錬磨の僕らは焦りません、じっくりとコンスタントでついて行き、最後の200mスパートで一気に差しきり勝利しました。全体タイムも一位通過で、二日目の決勝に向けてかなり自身が湧きました。二日目は、初日違う組にいた商大が怖かったです。商大はスタートが速いのと、二日目はゴール付近がかなり荒れていてスパートは決まりにくいだろうということで、「スタート出られたら、ミドルスパートで必ず差して出る」「ラストスパートは早めに入れる」という作戦で行きました。昨日よりスタートがうまく決まったものの、予想通り商大にやや出られます。しかしコックスの絶妙なタイミングのミドルスパートにより艇庫前あたりで抜かし、そのまま逃げ切り一位でゴール。タイムも去年より速いタイムでとても嬉しかったです。無事国体本戦への出場権を得ました。
今年の国体では、去年果たせなかった準決勝出場を達成してきます!
亀井(1)のお母様より
国体予選で茨戸に来ていた、仙台大学の渡辺さんのご両親より
女子コーチ・小澤さんより
こんにちは。
3年目COXの納谷です。
東北戦が終わりました。
終わった後気持ちを整理するのに時間かかりそうだな〜などと思っていたのですが、思ったより早く落ち着きました。
レースや勝敗についてはいろんなところで熱く語りすぎて、もうブログに書かなくてもいいかなぁ…という心境に陥りました。
丁寧な振り返りは茨水会報用のレース報告に書いたので、少し先になりますがそちらをご覧下さい。
悔しかった、勝ちたかった、もっと頑張る
文字にすると、ありきたりな感情すぎてちょっと悲しくなります。
さっくりまとまってる文字の裏には、文字には起こしきれない気持ちがあります。
この気持ちを晴らせるのは、レースで勝った後の「漕快」だけですね。
COXに限定して振り返ると、初めて少し自信がついたレースでした。
いつもレースが終わると自分の反省点ばかり探して「ここをもっとこうしなきゃ」と考えまくるのですが、今回はこれまでよりレベルアップしたと感じる部分が多く、「あれ、成長してる…?」という気持ちと「いやそれは慢心だ!!粗を探せっ!」みたいな気持ちの板挟みになってヘンな感じでした。
自分で自分の気持ちがよく分からなかったです。
三浦さんに報告しながら、ゆっくり自分のできたところと課題を整理できました。
皆からフィードバックももらいました。
「ボロカスでいいんで」と自分で頼んでおきながら、内心びっくびくで読みました。
コーチ陣が丁寧に課題を挙げてくれて、自分がこれから頑張る方向が見えた気がします。
漕手からは調子に乗っちゃいそうなことがたくさん書いてあって、一瞬舞い上がりかけました。
いつか「あの時の納谷って今思うとポンコツだったんだね」と言ってもらえるぐらい、ここからまた成長します。期待しててくれ
悔しいけど、これが今の自分の尽くせる最善でした。
進む方向は合ってるから、後はこのままもっと先へ進んでいくだけだ
このままいけば、必ず目指すところに着ける
そう思えたレースでした。
安永も載せてましたが、気に入ってるので私も載せます。開会式前で緊張気味の井上(3)、気合十分の千里(3)と安永(3)です。
3人の集合写真を初めて撮った気がします…
クセの強さが素晴らしい人たちです。
すでに頼もしいこの3人が、来年にはさらに最強になります。
どこまでもいけます。
クルーづくりや運営について。
長くなりますよ
この期間、私は主務として最低限の仕事しかしていませんでした。
東北戦関連の仕事は、全部主将に任せきりでした。
「純粋にCOXとしてだけ頑張れる」という期間はもう過ごせない、と覚悟してましたが…
この上なく幸せで楽しかったです。
久我さんはそうすることが目的だったよ、と言ってくれました。
久我さん以外にも、会計やスタッフ陣、OB関連で調整してくれた川勝さんや奥田さんなどいろんな人の協力があって、COXに集中することができました。
本当に感謝です。ありがとうございます。
COXも主務も、複数人をまとめる役割です。
その規模は、COXはクルー、主務は現役部員、場合によっては部全体です。
目的は、COXならレース目標の達成です。主務なら日常的にはシーズン目標の達成、なにかイベントがある時はその成功や円滑な運営になると思います。
もちろん1人で導くわけではありませんが、「1番冷静にチームを客観視して、何をすべきか考える」という役割にはベストなポジションでしょう。
そして求められる行動とは、目指すべき目標からズレそうな時に軌道修正したり、最短距離で目標に近づくために、今後生じるであろうロスを予想して減らしていくことだと思います。
「ロス」というと抽象的ですが、イメージ的には「無駄のない時間管理と実際の行動の差」みたいな感じで考えています。
突然なんの話?と思った人も多いかもしれませんが、この「求められる行動」の本質について、ここ数ヶ月ずっと考えていました。
当たり前ですが、チームにはいろんな考えの人がいます。
多少緊張感があってもいいから効率やロスのなさを最優先で考える人もいれば、多少ロスがあってもいいから焦らず穏やかにいきたい人もいます。
極論をいえばロスのなさ最優先でキビキビ動きまくるのがいいかもしれないですが、それがストレスになり、結果としてパフォーマンスが悪くなって目標から遠ざかってしまう人も少なくないでしょう。
大事なのは、「目標までの道のりをロスがないものにする」ことではなく、あくまで「目標を達成する」ことです。
私は昔、COXに求められる役割とは、漕手の手を煩わせる前に完璧にロスをなくすことだと思っていました。
いろいろブログや記事を読んだり人から教わったりして作り上げた価値観でしたが、少し前から、意外とそうじゃないのかも?と思うことが増えてきました。
今は、目標達成のためにはロスを減らすのも大切だけど、それと同じくらい「良いパフォーマンスを出せる雰囲気を作る」ことが欠かせない、と考えています。
その両立は思ったより難しいし、やっぱりいろんな人がいるので、同じ行動でも「キビキビしててしんどい」という意見もあれば、「もっとちゃんと仕切れよ」という意見もあります。
正反対の意見をもらうと「どうすればいいんだよ!」と言いたくなりますが、何も意見をもらえないよりは全然ありがたいことです。
この「どうすればいいんだよ!」を考え続けた結果、今の私が出しかけている答えは
「最もロスがない行動を考えておいた上で、状況を見つつどう行動するか判断する」
というものです。
基本は「ロスをなくす」方向でいきつつ、状況によって言い方を変えたり、場合によってはロスを無視して緩くいったり、いろいろ試してみています。
当たり前ですが、新人・上級生、男子・女子といろんな艇に乗った中で、人が変わると調整加減も変わってくることを実感します。
「今焦らせると悪影響だな」とか、「ここはちょっと引き締めたほうがいいかな」とか、正解のない判断ではありますが…
まだ全然上手くできてる実感はありませんが、去年の秋からいろいろ前に立つ機会があった中で、昔と比べるとかなり上達してるように思います!
なるべく良い判断をするためには、まずは自分が余裕を持つこと、臨機応変な対応がとれるために引き出しを多く持つことが大切な気がします。
そう考えると、これまでの経験が全部役立ってるように思えて嬉しいです。
おしまいです。
宣言通り長くなってしまいました。
読んでくれた人、お疲れ様でした。
「なに難しいこと言ってるんだ」と思う人もいれば「なに当たり前のこと言ってるんだ」と思う人もいそうな文章ですね。
まだまだ考え方はアップデートされていく気がするし、たぶんまだまだいろんな経験を積むのでもっと成長していけると思います。
結局まとめると、主務とCOXって繋がってる気がするから頑張ろ〜ってことですね。
引き続き、模索していきます
お久しぶりとなります。5年目奥田です。
東北戦も終わり、インカレ・オッ盾に向けて茨戸は夏モード。
藻も本気を出してきています。
新人は今、藻に襲われながらシングル初乗艇中です。 恐る恐る漕ぐ内海(1)
あとエイト。
そしてシングル補助のため茨戸水に浸かり、藻を引き連れてきた伊藤くん
新人期間が始まって2か月。
新人からはいつも元気をもらっています。
みんなが楽しそうに話してるのを見るだけで楽しいし、
東北戦の後、新トレ陣で(小長井は来れなかったけど)仙台駅にて
牛タンも食べました。幸せ
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さて、東北戦では新人女子クォにCOXとして乗りました。
COXは3年目の国体予選ぶりで、茨戸以外で乗るのは1年目新人
仙台入り後、一番びっくりだったのは、
レース直前まで成長するというのは、
一方で私は、
スタートはやはり東北に出られましたが、4人の負けず嫌いとパワ
1100あたりでなんとなく艇差が縮んだ感じがして、足蹴り5本
結果、
そして私の「返事は!!」のコールも効いたようです、嬉しい
途中からほぼスパートの勢いだったな
詰めるとこまで詰めて、正式なスパートは遅らせて1
私はもう最後は泣きそうだし声枯れてきてるしスーって意識飛びそ
レース後、
いつかOBOGエイトのCOXに乗りたいというのが今の夢です。
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さあ次はインカレ・オッ盾。
この悔しさ、嬉しさバネにして、1年生全員で勝ちにいくぞ。
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