事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2015年12月期末勤勉手当号PART1「やっぱり今年は差額が出ないのか」

2015-12-07 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Michael Jackson- Smooth Criminal (HD 1080p BluRay Official Version)

2015年11月号「え、“今年”は差額が出ないの?」はこちら

11月号でお伝えしたように、国会が開かれないことがわたしたちの差額に露骨に影響するようです。県の総務部長はクミアイとの交渉の席で

「留保せざるをえない」

としているようですし、12月県議会に知事が提出する案件をチェックしても、どこにも給与条例は見当たりません。

これで年内の差額支給は絶望的。しかし12月4日に国家公務員の人勧完全実施は閣議決定されましたので、県もほぼ連動することは確実です。はたしてどんな形で差額が支給されることになるのか、わかり次第お伝えします。

本日の一曲はマイケル・ジャクソンの「Smooth Criminal」いわゆる“マイケルのダンス”の見本市。ムーンウォークやゼロ・グラビティをライブで見たら、そりゃ興奮する。

ただし日本では空耳アワーの「宿直!」や「表参道!」「中山道!」のイメージがどうしても(笑)

PART2「マイナンバーその後」につづく

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「エベレスト3D」 Everest (2015 ユニバーサル)

2015-12-06 | 洋画

サスペンスが苦手で3D初体験の妻と、高所恐怖症のわたしが鶴岡まちキネで「エベレスト3D」を。だいじょうぶかしら。3Dメガネを渡され、まだ時間があるので隣のベーカリーで塩パン(絶品でした)を買い、カフェでコーヒーを飲んで妻は上機嫌。だいじょうぶか、あとで泣きをみることにならないのか……見終わってくたくた。

「絶対、山には登らないぞ」

「でもあの人たちはそれでも行くのよねえ」

ぶっちゃけた話、山に登って下りるだけの話なので(というわけでもないが)、役者がヘタだと目も当てられない。不安を軽口で押し隠す医師(ジョシュ・ブローリン)、なにかに追いまくられているようなガイド(ジェイク・ギレンホール)、登山者たちを思いやりながら、会社の経営への影響もつい考えてしまうマネージャー(エミリー・ワトソン)など、名優をそろえています。主役のジェイソン・クラークも、プロ意識と登山者への温情のはざまで揺れるあたり、泣かせる。

他にも、わたしが世界一の美女に勝手に認定しているロビン・ライト、世界二のキーラ・ナイトレイ、「崖っぷちの男」で断崖はお得意なサム・ワーシントン、「コードネームU.N.C.L.E.」の超悪女とはほとんど別人のエリザベス・デビッキなど、意外なオールスターキャストでした。

監督は「2ガンズ」「ハード・ラッシュ」でいいところを見せたバルタザール・キュルマウクル。特に「ザ・ディープ」での極限状況の描き方で抜擢されたのだろう。それとも、アイスランド出身だから寒さに強いと思われた?

にしても、世界最高峰に登るにしてはみんな装備が軽いような……ハーケンやらアイゼンやらが画面に登場することはめったにない。それは、このパーティが「金を支払ってプロの登山家によって登頂させてもらう」ビジネスによるものだったから。

参加費は6万5千ドル。それが高いと考えるか安いと思うかは微妙。「八甲田山」や「劔岳」に顕著だったように、登山とは貴族か軍人、そして地元民のものだったのに、二十世紀の常として一気に大衆化。おかげで山頂までのルートが渋滞するまでになっていたとは知りませんでした。そして、そのために起こる悲劇。

映画とはすごいメディアだとつくづく。8000mを超えると次第に人間の身体が内部から壊れていく描写もふくめて、エベレストをマジで体験しているような気にさせられる。

あまりにハードだったので、日本人が日の丸を頂上にちょこんとさした時は感動までした。ああ、おれも日本人だったんだ(笑)。しかし、そのモデルとなった難波康子さんをはじめ、この登山で生き残ったとしても、のちにほとんどが山で命を落としている。

それでも、人が山に登るのはなぜか。

郵便局員など、三つの仕事をかけ持ちし、参加費をディスカウントまでして登った顧客はしみじみと語る。

「地元の小学生が応援してくれてるんだ。おれみたいな普通の人間(regular guy)でも、夢を追うことができるということを見せてやりたい」

しかし彼はその後……

静けさを取り戻したエベレストの威容がすべてを圧倒する。エベレストはなにも語らない。だからこそ、人は山に向かうんでしょう。わたしはごめんですが。マジ。

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今月の名言 2015年11月号PART2 画の得意な向田邦子

2015-12-05 | アニメ・コミック・ゲーム

Roxette - Fading Like A Flower

PART1「主計局のルール」はこちら

いまの日本には「画の得意な向田邦子」が、群れになって生きているんじゃないか、とさえ思える。

漫画の現状に驚く糸井重里が、ほぼ日刊イトイ新聞で深谷かおるの「夜廻り猫」についてふれて。これほど激賞されたら読まざるをえないですわ。既読の人はどんな漫画だか教えてね。

にしても、ほんとにいまの漫画界はえらいことになっているわけだ。漫画の映画化については、むかしはネガティブにとらえていたけれど、もうそんなことを言う人はいない。

「画の得意な山本周五郎」や「画の得意な村上龍」(あ、彼は美大卒だから失礼な言い方になっちゃうのか)、「画の得意なレイモンド・チャンドラー」などが群れをなしているように確かに見えます。でも逆に、あまりにも豊かなジャンルなので臆してしまう部分もちょっとある。身体がもう、新しい愉しみについていけるか自信ありません。

「我が国の(ユネスコへの)分担金や拠出金について、支払いの停止等を含めてあらゆる見直しを検討していきたい」

正確には10月の発言。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が、世界記憶遺産に中国が申請した南京大虐殺を登録したことをうけての菅官房長官のコメント。アメリカだってユネスコにパレスチナが加盟したことに反発して分担金を凍結しているじゃないか、という理屈を持ち出している。

なんかね、悲しくなる。この機をとらえて平和日本をアピールする大きなチャンスでもあったのに。しかも、逆にアメリカは今、分担金の支出に意欲的になっている。はしごを外されて、世界から嘲笑される事態になったらどうするつもりなのだろう。

しかしそんなことを現政権は忖度しない。彼らの発想はあくまで内向き。保守層向けにちょっとつっぱって見せたのだろう。軽い国になったなあ日本は。

本日の一曲もロクセット「消えゆく花のように」Fading Like A Flower (Everytime You Leave)。YMOの「NICE AGE」に出てくるComing up Like a Flowerは返歌なのかな。

2015年12月号「落ち着け」につづく

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「コードネームU.N.C.L.E.」 The Man From U.N.C.L.E. (2015 WB)

2015-12-03 | 洋画

「またまたまたスペクター」はこちら

なんか今年、スパイ映画が多くないですか。わたしが見ただけでも「ジョーカー・ゲーム」「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」「キングスマン」「007 スペクター」……ほらね。お好きな方にはたまらない一年。わたしはその、お好きな人なのでうれしくてたまらない。

そしてトリがこの「コードネームU.N.C.L.E」。原題はThe Man From U.N.C.L.E。要するにTVシリーズ「0011 ナポレオン・ソロ」のリメイクである。いろんなドラマがリメイクされたのに、よくぞこれが残ってたよなあ。

といってもお若い方々にはなんのことだかわかりませんか。「ナポレオン・ソロ」といえばですね、アンクルという国際機関のエージェントふたりが、世界征服をたくらむスラッシュという悪の組織とたたかうという、まあ007のバッタモンみたいなやつだったんです。

主役のナポレオン・ソロを演じたのはロバート・ヴォーン。相棒のイリヤがデヴィッド・マッカラム。特にマッカラムの人気は日本でも爆発し、スクリーン誌(近代映画社がつぶれちゃったって知ってました?SCREENは継続して発行されるみたいだけれど)の人気俳優ベストテンで常に上位に入ってました。他には「大脱走」ぐらいしかろくな作品がなかったにもかかわらず。だいたい、50年近く前のドラマの脇役にすぎなかったのに、イリヤ・クリヤキンって役名をいまだにわたし、おぼえてますもの。

で、このドラマの魅力は、絶体絶命の危機に陥っても、ソロとイリヤがへらず口を叩いてなんとかなっちゃうあたり。吹替の矢島正明と故・野沢那智さんのかけあいがおかしくておかしくて。彼らのように、女言葉でやりとりするのがオトナっぽくてあこがれてたなあ。

それにくらべて今回の主役ふたりは、ソロが「マン・オブ・スティール」のヘンリー・カヴィルで、イリヤが「ローン・レンジャー」のアーミー・ハマー。明らかにミスキャストなのに、なにしろガイ・リッチーの演出が「スナッチ」以来の絶好調。例によって音楽の使い方も渋いし(オープニングはロバータ・フラッグ)、時制の往復も気持ちいい。ネタバレになるけれど、続篇必至のつくりなんだから、お若い方々も見て興行収入アップに貢献してよ!

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今月の名言 2015年11月号「主計局のルール」

2015-12-02 | 日記

Roxette - The Look

2015年10月号「傷つける言葉」はこちら

「予算をカットしたら出世する主計局の文化は、何とかならないものか」

財務省の教職員定数削減方針について、文科省官房幹部の発言。ふむ、そういうことかと感じ入る。OECD(経済協力開発機構)加盟34か国のうち、日本がGDP比でスロバキアと並んで最下位となっているのは、まさしくこの財務省のルールのおかげもあるのだろう。

OECDの平均が4.2%なのに対して日本は3.5%。顕著なのは一学級あたりの児童生徒数の比較で、小学校は29か国中3番目に多い平均27人。中学校は26か国中2番目の32人で、それぞれ平均より6~8人多かったのである。

傑作なのはOECDのコメントで、

「日本の教員は大きな学級で教えているが、問題行動のある子が少なく、授業や学習の時間を確保できている」

これが皮肉でなくてなんであろう。一種の集団主義的な教え方をとらざるを得ない苦みと、労働時間が飛びぬけて長い現状を、はたして2024年度までに教職員定数を37000人削減するように求めている財務省はわかっているのだろうか。理解できたら、出世できないってか。

「新安保法制を例にみても各紙の論調に違いがあることを教師は十分に意識しているだろうか。教師もよく勉強し、独り善がりの指導を排することが肝要だ」

18才選挙権について、産経新聞の心配。あははははは。そうか産経の立場でもそうなりますか。ええ、わたしもそう思います。産経や読売の論調が、いかに極右にひっぱられているか、学校事務職員も日々よーく勉強させられていますよ。

にしても、ネットでニュースを読む人が増えると、否応なしに各紙各局の主張に差があることは認識させられる。ちょっと前までは誰からも相手にされなかった産経新聞の主張を、誰もが知ることができる現状はすばらしいじゃないですか。いやこれは皮肉ではなしに。

本日の一曲はロクセットの「ザ・ルック」ボーカルの彼女が脳腫瘍から復活したとかのドラマは初めて知りました。にしてもこのポップさはただごとではない。北欧おそるべし。しかもPVがいかにも80年代(笑)。チープさもうれしっす。

PART2「画の得意な向田邦子」につづく

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またまたまた007 スペクター

2015-12-01 | 洋画

PART3はこちら

ただ、総括のためとはいえ、悪役の動機がボンドへの私怨だったというのは、シリーズ全体の器を小さいものにしてしまっている。究極の敵を倒してしまった以上、ボンドの居場所もなくなってしまう。そのあたりでクレイグ版は今回が最後かと煽られている原因でしょうかね。

ブロッコリ家の家業である007が、今回もヒットした以上、そうはいかないとは思いますが。体型がくずれたら目も当てられないトム・フォードのスーツは、やはりクレイグにぴったりだし、興行的に北米は普通のヒットなのに、本国イギリスで史上最高記録というのも頼もしい。

シリーズを全部見ているというわたしのような人間(リアルタイム的にはさすがにロジャー・ムーアからですよ)にもうれしいネタがたくさん仕込んである。

・オープニング「死者の日」の狂躁は、「ドクター・ノオ」のジャマイカを意識した撮り方

・タイトルがスペクターとくれば悪役の名がブロフェルドなのは理の当然。その明かし方がうまい

・となればもちろん白猫の登場もお約束

・雪上チェイスや、パラシュートを使って悠然と舞い降りるボンドも久しぶり

・ハロルド坂田やヤフェット・コットーのそっくりさん登場!

・デスクにふんぞり返ってばかりいたMが、今回は大活躍。レイフ・ファインズ好きとして感激

マネーペニーが誰かとベッドにいるなんて!(笑)

・ボンドガールがいればボンドカーもお約束。今回もアストンマーチンなんだけど、実は009用だったというオチが笑える

……さて、今回もラストに“James Bond will return”と字幕が入って終了。満足。でもやっぱりもうちょっとバカっぽいスパイものにしてほしかったな、ということで「コードネームU.N.C.L.E」特集につづく

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