関西人にとって“天下人”とはいまだに豊臣秀吉であり、江戸幕府、および徳川が代表する“東の事物”を軽侮する気持ちがあるのだろう。それはわかる。
でも、豊臣家の遺児を守るために、事実として「大阪国」を現代まで存在させてきた……設定としては面白いが、なにしろあのおしゃべりな大阪人たちが秘密を守れるものでしょうか(^o^)。まだしも、鹿がしゃべる方が納得できそう。
まあ、このトンデモ設定は
「父と息子の血の継承」
「それを見守る女たち」
という、考えてみればアンチフェミニズムな物語をいかす道具にすぎないとは酷な表現か。
大阪国の幹部がみな西軍の侍大将の名であり、対する会計検査院(お上の象徴ですな)の官僚の名が徳川側の苗字であるあたり、お勉強にもなります。にしても、会計検査院の官僚が主人公になるのって前代未聞じゃないか。公務員必読。