事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

わたし怒ってます~派生需要PART4

2009-02-26 | 社会・経済

Koizumiandbushfamily PART3はこちら

 素人だからこそ思う。構造改革によって生産性が“上がった”って、要するに派遣などで労働コストを“下げた”にすぎないじゃないか。そうやって積み上がった内部留保を、労働者に還元しないで自社株買いなどのマネーゲームにつぎこんだらこの始末。どこかで聞いたような話だと思ったらバブルといっしょじゃん!

やけにサブプライムという単語がひとり歩きしているのを不思議に思っていたら、サブプライムと言っておけば「悪かったのはアメリカ。日本の経営者はこれだけのクライシスを想像できるはずもないし、責任も当然ありません」と主張できるわけだ。これから春闘があるんだけど、トヨタはベースアップどころか定期昇給幅の削減までもくろんでいる。史上空前のもうけのときは「国際競争力のため」、金融危機のときは「出せるはずがない」……よくもまあ(笑)。

こんな経営者たちが、ついこの間までホワイトカラー・エグゼンプションとやらを提唱していたんだよ。自律的な労働?時間外手当を削減したかっただけなのがこれでよーくわかった。同じ口が今度はワーク・シェアリングときた。この制度自体はしごくまっとうなものだと思うけど、正規雇用社員のコストも流動化したいだけなんだろうと既に透けて見える。もう、だまされないようにしなければ。

最後に、これだけは言っておこう。こんな事態にまきこまれたのは、文句なく前回の衆院選で小泉が大勝したことが影響している。改革!改革!と、実はたいした問題ではなかったはずの郵政改革(いちばん喜んだのは個人資産を引き入れるチャンスができたアメリカ)だけを声高に叫んだ小泉純一郎率いる自民党に、誰よりも若い有権者たちが熱狂したことを思い起こしてほしい。結果として誰よりもその世代がいま苦しい思いをしているのだ。

“わかりやすさ”や“情緒的報道”に踊らされず、少しでもましな政治にもっていこう。わたしも怒ってばかりいないで、冷静に考えることにします。

【わたし怒ってます~派生需要・おしまい】

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