事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「私家版・ユダヤ文化論」内田樹著 文春新書

2009-02-16 | 国際・政治

16660519 なぜユダヤは二千年の間迫害され続け、そしてこれからも迫害されるのか。どうしても身体が理解できないために図書館から借りる。

結論として、日本人には到底それは理解不能なことなのだとこの書は語っている。ユダヤ人の定義が、人種や宗教ではなく、“(非ユダヤ人から)ユダヤ人として迫害されること”であるあたり、見事で、そして納得はできる。わからないのだという悲しい納得。この定義を読者として肯定すると、多くの“ユダヤ本”の存在意義を否定してしまうわけだが。

ガザへの砲撃が、どう考えてもイスラエルを孤立に導くのが自明であるにもかかわらず、それを行ってしまう不思議の一端がそこにある。

エルサレム賞を村上春樹は受賞拒否すべきだという論議もある。しかしユダヤ人にはそれでは思いはとどかない。受賞して、批判する。態度として満点ではないか。

簡単に理解されるなら、これだけ長いこと迫害はされない☆☆☆★

コメント
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