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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

光る君へ 第4回「五節の舞姫」

2024-01-29 | 大河ドラマ

第3回「謎の男」はこちら

前にも言ったように、藤原だらけでわけがわからないので、BSで午後6時から、総合で午後8時からこの大河を見る生活。NHKのいい客だよおれはよ。

そのままパソコンに向かえばオンエア当日にアップできるのに、先週からそうもいかなくなった。9時から「さよならマエストロ」を見始めたから。

この時間帯のTBSのドラマを見るのはわたしとしてはめずらしい。「半沢直樹」も「VIVANT」も「TOKYO MER」も「グランメゾン東京」もリアルタイムでは見ていないのである。

どうして勢いがついてしまったかというと、テレ東の「シェフは名探偵」にはまってしまったからだ。西島秀俊は本当にいいなあと。

ところがネットではこの番組への批判が集中している。日テレの某ドラマと設定がいっしょではないかと。そういう評判をわたしは気にしないが、この番組は責めてもいいんだとなるとネットの世界は苛烈だからなあ。去年の「どうする家康」もジャニーズがらみで集中砲火を浴びていたっけ。

その点、この「光る君へ」は好評のようだ。アンチ「どうする家康」な人たちが支持しているのかも。濃厚な展開は確かに去年とは方向性が違っている。この回も相変わらず濃かったです。出てくる貴族たちが悪い悪い。

そのなかでもいちばん危ないのが新天皇という驚きのお話。入内した(わたしはこの言葉を聞くとすぐにスターウォーズを思い出してしまいます)女性に寝所のなかで手首をしばり……ってそっち系の人だったの?

右翼の方々から怒られそう、と考えなかったわけではないでしょう。しかしNHKはドラマを優先した。けっこうなことだと思います。で、見終わってからは「さよならマエストロ」で中和するってことで。

第5回「告白」につづく

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「光る君へ」 第3回「謎の男」

2024-01-22 | 大河ドラマ

第2回「めぐりあい」はこちら

ああ、歴史知らずなものだから恐れていた事態が。あまりにも藤原だらけで誰が誰やら(笑)。そこは脚本も承知の上のようで、キャラを過剰なまでに濃く描いている。

今のところダントツに腹黒いのは右大臣の兼家(段田安則)。まひろ(吉高由里子)の母(国仲涼子)を惨殺した狂犬、道兼(玉置玲央)を使って時の天皇を毒で弱らせ、ライバルである左大臣、源雅信(益岡徹)の動向を探るためにまひろをスパイに仕立てる……あ、ようやく理解できるようになりました。

まひろが送りこまれたのは左大臣の妻(石野真子)が主催するサロン。偏継ぎと呼ばれる漢字当てカルタのようなもの。まひろはここで空気を読まずに札を全部とってしまう。それを見てほほ笑むのが源倫子(黒木華)という流れ。

「あら、この二人(吉高と黒木)は朝ドラで共演してたのよ」と妻。「花子とアン」では姉妹だったらしい。

で、この偏継ぎでできる漢字が「日」に「月」で「明」、「言」に「寺」で「詩」などはいいけれども「谷」に「欠」で「欲」というような、後の展開を想像させる漢字もあって周到です。

「コメディアンの人がいっぱい出てるのねえ」

そういえばそうだ。ロバートの秋山竜次、はんにゃの金田哲、三遊亭小遊三、矢部太郎など。そして毛ほどもコント芝居に見えないあたりがすばらしい。

とか知ったふうなことを言っていますが、直前に見ていた堂本剛版の「金田一少年の事件簿」に、おー吉高由里子が出てるとは、と驚いていたら若いころの三浦理恵子でした。なんもわかっちゃいませんわたし。

第4回につづく

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光る君へ 第2回「めぐりあい」

2024-01-14 | 大河ドラマ

第1回「約束の月」はこちら

吉高由里子登場。

近ごろわたしは芸能人の評伝や自伝を読みまくっています。岸恵子、十朱幸代、深作欣二、水谷豊、水道橋博士、沢田研二……すべて、面白いです。で、きっと吉高由里子がのちに自伝を書くことがあったら、それも絶対に面白いはずだ。

彼女が「蛇にピアス」で蜷川幸雄の演出に賭けたのと、十朱幸代が相米慎二監督による「魚影の群れ」で怖いぐらいの汚れ演技に挑んだのと、きっと女優として同じ心根だったのだと思う。ここが、ジャンプする場所だと。

同じことが男優にも言えると思う。

大河ドラマで、あの藤原道長を演じろとオファーされた柄本佑は逡巡しただろう。彼の演技力がすごいことはみんな知っているけれど、大河ドラマの大看板を背負って立つのである。自分にその華があるのか、とは確実に思ったはずだ。

でもわたしはこの第2回を見て確信した。「青天を衝け」の草彅剛、「どうする家康」の古川琴音、「鎌倉殿の13人」の宮澤エマのように、ガシッと視聴者の心をつかむ華になっている。

で、ドラマ。紫式部は代書屋をやっている。落語ですか(笑)。いろんな人の立場で話を紡ぐことが彼女の糧になっていくことが自然に語られている。うまい。

第1回の視聴率が史上最低であることがあげつらわれている。裏番組が「格付け」であることで運が悪かったとか。そんなの関係ないよね。この時代に視聴率20%をキープしろなんて誰も思っていない。下がらないことが重要なんだと承知しています。次回もちゃんと見ます。

第3回「謎の男」につづく

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光る君へ 第1回「約束の月」

2024-01-07 | 大河ドラマ

どうする家康 最終回「神の君へ」はこちら

始まってしまった。2024年の大河の主人公は紫式部。

最初に断っておきます。わたしは高校の時の古文や漢文の時間は苦痛でしかなかった。教えてくれた教師たちは、今思えばとても味のある人たちで、特に漢文の教師は結構なサヨクでもあったらしく、彼のコメントは確かに面白かったんだけど、教科書に載っているテキストにはまったく興がそそられなかった。五言絶句とか、面白かったんですかあれ。

この時点でわたしがおさえているのはこの三点。

・紫式部が書いたのは「源氏物語」

・清少納言は「枕草子」

・藤原道長はもんのすごく権力があった

これだけ。中学生か。

だからこの大河を観るのはどうもモチベーションが高まらない。発表されたキャストも地味じゃないですか失礼だけど。

脚本は大石静。「長男の嫁」「ふたりっ子」「セカンドバージン」の人である。大河では「功名が辻」。きっと濃いホームドラマになるのであろうと予想。さあ見てみました。

あ、と思いました。

意図的に、“昔の大河ドラマ”を志向しているのであろうことが歴然。近年はセット撮影から離れよう離れようとしていたようだけど、時代背景もあってロケを最小限にしているみたい。

しかし気概は感じられて、キャストのトップは「落井実結子」という、きっと誰も知らない人です。子役である彼女が紫式部の少女時代を演ずることを尊重。天皇の描き方とか、興味深くはある来週も見ます

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どうする家康 最終回「神の君へ」

2023-12-17 | 大河ドラマ

第47回「乱世の亡霊」はこちら

臨終の際に、人はどんなことを思い起こすのだろう。存外、家康のように波乱に満ちた生涯を送ったにしても、ありふれた1日のことなのかもしれない。信長から送られた鯉をめぐるエピソードを描くことによって、家臣団の若き頃も登場させることができ、江川悦子さんの老けメイクショーだけで終わらなかったのは正解かもしれない。

最終回なのに、いやだからこそ遊び心たっぷりで楽しめる一時間だった。ナレーターの寺島しのぶは春日局として、そして小栗旬が天海として登場し、ふたりとも家康の神格化に奔走する。

歴史とはそうやって粉飾されていくものだと天海が主張したときに、次の大河ドラマのネタである源氏物語、そして鎌倉幕府の史書である吾妻鏡を手に取っているあたりもサービス満点。鎌倉殿の13人の最終回で、松本潤が吾妻鏡を読んでいるシーンとみごとにつながっています。

セリフも気が利いている。

「また、生き残ってしまいましたな」

という本多正信(松山ケンイチ)が家康にかけた言葉は「七人の侍」のラストの引用だろうし、家康の

「(やってきたことは)ただの人殺しだ」

は「総長賭博」における鶴田浩二の「任侠道?そんなものは俺にはねえ。俺はただのケチな人殺しだ」に呼応している。

それにしても松本潤はがんばったと思う。特に後半の老人になってからの演技はいい味を出していた。ジャニーズ騒ぎの渦中で主役をはるのはしんどいことだったはず。というよりも、ジャニーズ嫌悪が昔からあったところへ、大っぴらに批判できるようになっただけだろうが。一皮むけた彼が、どんな役者になっていくのか、楽しみかも。

さて次の大河は紫式部か……あの時代はどうも苦手なんだよなあ。どうしよう。

光る君へ 第1回「約束の月」につづく

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どうする家康 第47回「乱世の亡霊」

2023-12-10 | 大河ドラマ

第46回「大坂の陣」はこちら

おっと今週も入れてもう2回しかないのか。この大河は、なんというかスルッと観ることができるので、最終回が近いことをあまり意識しないできてしまった。

たとえば「鎌倉殿の13人」だったら、おーし今週も勝負だ!(なんの)って感じで肩に力が入ったものだけど……

これは「どうする家康」を批判しているわけではなくて、短いアバンタイトルから軽快なテーマソング(うさぎのアニメ付き)に移り、そして静かにドラマが始めるというフォーマットがそうさせていたんだと思う。

そのせいか、これまでは「うわああ、今週はどうしても時間が合わなくて見られない!」ってこともなく、わたしはここまでのところ軽く完走しています。関係ないですか。そうですか。

今回は浅井三姉妹のお話。茶々(北川景子)、初(鈴木杏)、江(マイコ)の三人がそろうと壮観。くわえて大蔵卿に大竹しのぶが出てきたので大笑い。大河ドラマはこの人をどこかで出演させないといけなくなったんでしょうね。

三姉妹のなかでは、真ん中の初の活躍はあまり語られてこなかった。そこで古沢良太さんは、阿茶局(松本若菜)に対抗できる聡明な女性として登場させた。「ち、食えない女」とばかりに阿茶が苦虫をかみつぶすあたりが妙味。

さて来週で店じまい。そこで、茶々も家康も乱世の亡霊として退場する準備を。いっしょに消えようとする矜恃が、長いことこの大河を観てきたおかげでじんときます。

来週はナレーターのあの人も、去年の大河のあの人も特別出演する最終回。ぜったいに観なくっちゃ。あ、ちょっと肩に力が入ってます。

 

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どうする家康 第46回「大坂の陣」~そして追悼山田太一

2023-12-03 | 大河ドラマ

第45回「二人のプリンス」はこちら

いよいよ、豊臣をどう潰すかの話になってくる。この時期、いちばん胃が痛かったのは調整役だった片桐且元だったに違いなく、そういえば「真田丸」では小林隆が絶妙に演じていたなと。彼のように、仕方なく豊臣から徳川に寝返る人間もいれば、逆のパターンだった石川数正(松重豊)のような人物もいる。で、この大河ではどちらも好人物として描かれている。

史実がどうだったかは別の次元の話で、確実なのはどう書いても「違うだろ!」と脚本家が批判されるのが大河ドラマの伝統だということだ。「どうする家康」も、瀬名(有村架純)を、平和を希求した人間だとしたことで古沢良太さんはそれはそれはもう批判された。

そんな事態を回避するためではなく、偉人伝を書くつもりはないとした脚本家もいる。亡くなった山田太一さんだ。

彼は「獅子の時代」を、これまでの大河とはまったく違うやり方でいいという条件で引き受けたらしい。なんか、わかりますね。敗者である会津藩士(菅原文太)と勝者である薩摩藩士(加藤剛)を対比して明治という世の中を描いて見せた。明治、という近代を描くことすら微妙だったころに。

山田さんは「ふぞろいの林檎たち」「岸辺のアルバム」で語られることが多いし、それはまっとうなことではあると思うけれども(わたしは狛江に住んでいたこともあって、岸辺のアルバムには思い入れがある)、学校を辞めていく学校事務職員をさりげなく描いた「教員室」や、わたしが最後まで戦中派である鶴田浩二への反発も捨てきれなかった「男たちの旅路」「シャツの店」、そして東京の暑さを活写した「沿線地図」を忘れて欲しくない。小説の「君を見上げて」もすばらしかったなあ。

第47回「乱世の亡霊」につづく

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どうする家康 第45回「二人のプリンス」

2023-11-27 | 大河ドラマ

第44回「徳川幕府誕生」はこちら

偉大な父親を持ったふたりの二代目の対比。

一方は、位人臣をきわめた小男の忘れ形見。意外なことに美丈夫に成長し、まわりからもてはやされる。

もう一方は、小男に臣従しながら力を蓄え、事実上の覇者となった男の後継者。その人のよさからまわりからは軽侮されている。

美丈夫である秀頼は、星新一によって描かれたように「城のなかの人」であり、世界が大坂城で完結していた。なにしろ、城を出るまで、牛というものを見たことがなかったほどだ。

二代将軍となる秀忠に徳があるとすれば、自分が凡庸であることをはっきりと自覚していることだ。関ヶ原に遅参したために父親に激怒され、その後もお世辞にも戦上手とはいえない秀忠だったが、すでに戦国の世が終わっている以上、自分は戦が下手だと認識している人物が征夷大将軍であることは、徳川幕府にとってプラスにはたらいたのではないだろうか。

二人のプリンスの行く末は対照的。本人の資質というよりも、取り巻きの差と時代がそうさせてしまったとしか。

さて、関ヶ原からまた時を重ね、松潤の老けメイクはいっそう濃くなっている。自分の時代が終わることを意識した彼は、例の鐘の文言にいちゃもんをつけるというタヌキぶりを発揮……ではなくて、この大河では淀君の悪意、呪いがあの文言にはこめられているとしている。

これもちょっと無理筋かなあ。むしろまったく悪意がなかったとした方がドラマとしては深みを増したような気もしますが。

さあ、次週は真田丸だ

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どうする家康 第44回「徳川幕府誕生」

2023-11-19 | 大河ドラマ

歴史探偵「どうする家康 名場面総選挙」ライブストリーミング

第43回「関ヶ原の戦い」はこちら

行政府としての幕府が誕生(復活?)し、戦功のあった武人たちの居場所がなくなっていくのではないか、と見せて……な回。

本多忠勝(山田裕貴)は目を病み、榊原康政(杉野遥亮)は腸がいけない。もう出番はないと康政は諦観しているが、忠勝は“西に睨みをきかせる”ために異相の自画像を描かせ、まだまだだと槍をつかむ。

テーマソングもBGMも、ほとんどピアノでしか流れない回だったが、ふたりの立ち会いの瞬間からいつものブラスが入る演出がすばらしい。

関ヶ原が豊臣家内部の争いという形である以上、家康が天下をとるためにはアタマと同時にチカラも必要になってくる。それなのに二代将軍となる秀忠(森崎ウィン)はたよりない。

才ある者は後継ぎには向かない、それに関ヶ原に間に合わなかったので豊臣の受けも悪くない……という本多忠信(松山ケンイチ)の口車に簡単にのる秀忠。やれやれ。

家康の母である於大の方(松嶋菜々子)が久しぶりに登場。北政所(和久井映見)に

「この子は寅年生まれなどではありませぬ。兎です」と暴露。

「いつまでそれを信じていたのです?」との問いに

「今日まで」

とショックを受ける家康がおかしい。そして、このエピソードが忠勝と康政がいつから家康を主君と認めたかにつなげてみせる脚本も周到。

わたしは小学校4年生くらいだった娘に

「サンタさんを何才くらいまで信じてた?」

と不用意に訊いたら

「あたし、まだ信じてたのに!」

と怒られてしまったことを思い出しました。

大坂城の柱の傷で、秀頼の成長と徳川四天王の退場を一気に描くラストも考えてある。ただ、ついに登場した秀頼役が、旧ジャニーズ事務所のなかでもスキャンダルのあったお兄ちゃんだったのはリスキー。

あ、今回の動画はこのブログでは再生できなかったんだ。YouTubeんとこをクリックしてね。

第45回「二人のプリンス」につづく

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「大河への道」(2022 松竹)

2023-11-15 | 大河ドラマ

伊能忠敬を大河ドラマにしようと努力する地元公務員たち……立川志の輔の落語が原作。全然期待しないで観たのだが(失礼)、けっこう面白かった。ラストはみごとに泣かせるし。

中井貴一松山ケンイチなどのキャストも大河っぽい。それに岸井ゆきのや橋爪功、西村まさ彦まで加わり、知事役にあの人が登場するんだから……あ、脚本が森下佳子さんじゃないすか。さすがだなあ。

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